ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:ハーブ

先月の半ばからクリスマス前の断食期間に入っているので、決まりごとに従って動物性食品を断つまではしていないものの、なんとなくそれっぽい気分の料理をよく作っています。

2023.11.30 squid with beans & kafkalithra1
今日ご紹介するひと皿は、11月終わりに作った「いかと豆とカフカリスラの煮込み」です。丁度その一週間前に作っていた「干し鱈と豆と青菜の煮込み」に似ていますが、あの時チャービルとフェンネルを使ったら、やっぱりカフカリスラも欲しくなって翌週市場へ買いに行ったのでした。
カフカリスラはパイに入れたりしたほか、たっぷり野菜感覚で煮込みにしようと思い立ち、ニスティシマ(ギリシャの断食料理)でよくやる野菜とシーフードとの組み合わせにしてみました。


2023.11.30 kafkalithra1
ところでカフカリスラについては以前も何度か書いていますが、ギリシャ以外ではあまり馴染みのないハーブかと思いますので、ちょっと説明しておきます。

ギリシャ語ではΚαυκαλήθρα、英語ではMediterranean hartwort。
ヨーロッパから西アジアにかけて分布する、セリ科(ニンジン科)トルディリウム属のトルディリウム・アプルム(Tordylium apulum)という植物です。

独特の香りがあるカフカリスラはギリシャでは料理に使われ、特に青菜のパイにはよく入れるハーブのひとつです。


2023.11.30 kafkalithra2
野山に生えているのも見かけますが、目につきやすいのは春に花を咲かせる時期で、花弁が白いハートの形をした可憐な姿がとても印象的です。ちなみにこういう見た目の花はセリ科によくあるようで、日本で知られるものだと、葉っぱや香りは違うのですがコリアンダーやオルラヤ(オルレア)の花が似ています。

うちの近所の丘でもよく見るので散歩のときに探したりしているのですが、私がカフカリスラに惹かれるのは料理に活躍することや花が可愛いだけでなく、花のあとの変化の様子が面白いというのも大きな理由です。


2023.11.30 kafkalithra3
なんと、こんな形の種ができるのですよ。どうしてこうなった!?って感じですが、あの花が散ってからギザギザの歯みたいに成長するのが不思議。


2023.11.30 kafkalithra4
種は熟すと、歯の部分と分解されて散っていきます。妖精の入れ歯みたいで面白いなと思うのですが、見ててちょっとぞわっとする人も多いのではないでしょうか?
ギリシャを旅する機会があれば、ぜひ探してみてくださいね。

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2023.11.30 squid with beans & kafkalithra2

いかとうずら豆とカフカリスラの煮込み

作り方:

うずら豆は前もって戻し、一度茹でこぼしてからやわらかくなるまで茹でておきます。

いかは下処理し、食べやすく切っておく。玉ねぎは短い薄切り、にんにくは入れても入れなくてもいいけど、粗みじんくらいに刻む。トマトは控えめな量をすりおろすか皮をむいて刻む(もしくは生トマトじゃなくトマトペーストでも)。カフカリスラは根っこも使用。きれいに洗って、根元は縦半分に切り、あとはざく切りにしておきます。あればチャービルも適量刻んでおきます。

鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて色づかせないよう弱火で炒め、香りが立ったら玉ねぎも加えやわらかくなるまで炒めます。いかを加え炒め、プリッと仕上げたい場合は(玉ねぎとにんにくをできるだけ鍋に残して)一旦取り出します。

鍋にトマトまたはトマトペーストも加え、オイルとなじませるように炒めたら、豆とカフカリスラとチャービルを加え、豆の茹で汁をひたひたぐらいに加え軽く塩こしょうして煮込みます。

いかを一緒に煮ている場合は、全体がやわらかくなるまで。いかを取り分けてる場合は豆とハーブがくたっとやわらかくなるまで煮たら、いかを戻して軽く煮て味をなじませます。塩こしょうでもう一度味をととのえてできあがり。
お好みで、赤唐辛子フレークをちょっと入れるか仕上げにふりかけてピリッとさせてもおいしいです。

※うずら豆の代わりにひよこ豆か白いんげん豆などでもいいです。カフカリスラはギリシャ以外だと入手がちょっと難しそうなので(イタリア辺りでも料理に使うことはあるようですが)、味は変わりますがフェンネルでも。その場合は丸ごとのオリーブを何個か入れて煮るのも好きです。

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【追記】
カフカリスラのイタリアでの名前は他にも複数あるのかもしれませんが、“プーリアの傘”(ombrellino pugliese)と呼ばれるそうです。ローマ風の生野草ミックスサラダについての記事を見つけました。野に生えるさまざまな野草やハーブを集めてオリーブオイルと塩とワインビネガーで食べるサラダはギリシャにも同じものがあり(茹でて食べるホルタとはまた別物)、とても興味深いです。


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明日は七草粥を食べる人日の節句ですね。

2023.01.06 prasorizo
だからというわけではないのだけど、ディルを入れたポロねぎごはん(プラソリゾ)を作りました。

邪気を払うとされ、無病息災を願って日本で食べられる七草粥。お正月料理に疲れた頃でもあるので、シンプルな味わいにホッとしますよね。
子供の頃に近所で七草を集めてみたことがありますが、田舎でも全部見つけるのは結構大変だったのを思い出します。

その後はスーパーで売ってる七草を使ったり、ギリシャに住んでからは現地の豊富な野草やハーブでギリシャ風の七草風ごはんを作ったりも。
最近ではそこまでしないけど、やはり今ぐらいの時期にシンプルな野菜のごはんが食べたくなるので、理にかなっているな〜と感じます。

今回はポロねぎを使ったプラソリゾですが、よく知られるスパナコリゾ(ほうれんそうごはん)だと、もうちょっと七草寄りですね。


Horta
<アテネの市場で売られている野草ミックス。パイや煮込みなどに使われる>


スパナコリゾのアレンジで、市場で売ってる野草ミックスを使ってホルトリゾ(野草ごはん)を作ってみたりもするんですが、ギリシャ風七草粥といった感じでおいしいものです。


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連続でチキンの料理ですが、こちらは先月作ってたもの。シミ島の思い出レシピです。

2022.11.22 chicken with prunes & herbs
毎年夏のシミ島バカンスの時に、土地の様子を見に行ったついでに少しだけセージを摘んでくるという話を先日書きました。




車の中に置いておくとすぐカラカラのドライハーブになるのですが、その香りが呼び起こす記憶のひとつが、村の広場の前にかつてあったレストランのひと皿です。




シミ島の郷土料理というわけではなくて、そのお店の女性シェフのオリジナルだったという料理。
ある年に彼女が亡くなり、そして何年か後にはレストランも閉店してしまったのでもう一度その味を確かめるというのは永遠に叶わなくなったのだけど、シミ島のセージの香りを嗅ぐといつも食べたくなるのがこの料理なのです。


奥のもう一品は、パーボイルドライスと黒目豆のピラフのようなもの。パンじゃなくて、何か米料理と一緒に食べたい気分だったので。
サラッとした食感に仕上がるパーボイルドライスを使ったピラフは、黒目豆を茹でたら結構な確率で作りたくなる我が家の定番。その時によって唐辛子でちょっとピリッとさせたり気分で変えてますが、ハーブは葉セロリを入れるのが好きです。


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ギリシャの一大イベントである復活祭も終わり、今週はリラックスモード。
10日からは学校が始まるのでまた少しバタバタしそうです。

2021.04.14
今日の料理写真は「イースターの肉料理に飽きたら野菜メニュー」みたいに見えますが、実は先月のものです。これ、一応は断食メニューなんですよ。
フェンネルのケフテデスは、ギリシャに無数にあるように思えるケフテデス(ミートボールまたはそれを模した料理)のバリエーションのひとつ。卵やチーズを入れて作る方法もあるのですが、シンプルな小麦粉生地のレシピをご紹介します。

日本では沖縄でフェンネル(ウイキョウ、イーチョーバー)をよく食べるようですね。このケフテデスはイーチョーバーの天ぷらを少し思い出させる感じかもしれません。


2021.04.14 patates me selino

他の料理は、前に作り方(分量なし)を載せた葉セロリとじゃがいもの煮込み。




2021.04.14 melitzanes skordostoumbi
そしてザキントス島の郷土料理、なすのガーリックビネガー風味トマトソースです。これはレシピを紹介しようと思いつつ長年放置してるもののひとつなので、忘れないうちにレシピを書かなければ……。


さて、レシピです。
一応分量書いてますが、本当に目分量でいいので適当に作って大丈夫。たっぷりのフェンネルを衣でまとめて揚げるだけです。

2021.04.14 marathokeftedes1
2021.04.14 marathokeftedes2


フェンネルのケフテデス(マラソケフテデス)

材料:
フェンネル...刻んで1カップ(約80g)
ねぎ...1本(約40g)
玉ねぎ...1/4個(約50g)
小麦粉...80g
ベーキングパウダー...小さじ1/2
塩...小さじ1/2
水...約75ml
揚げ油...適量

フェンネル、ねぎ、玉ねぎは粗みじん切りにする。

ボウルに小麦粉、ベーキングパウダー、塩をあわせ、刻んだ野菜を加える。水を加え混ぜ、ぽってりとした生地にする。

フライパンに油を1cm深さぐらい入れて熱し、スプーン2つで生地を丸くととのえて落としていく。きつね色になるまで両面揚げ、中まで火が通ったらできあがり。キッチンペーパーに取って油を切る。

MEMO:卵やチーズを生地に混ぜて作ってもいいです。チーズはパスタにかけるようなタイプのチーズをすりおろしたもの、砕いたフェタチーズなどお好みで。


2021.04.16 marathokeftedes
フェンネルのケフテデスはそのままでもおいしいですが、別の日にはタラモサラタをソースとして添えてみました。タラマまたはたらこをすりつぶし、玉ねぎすりおろし、水でふやかしたパンの白い部分、レモン汁、油を加えて混ぜます。


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先月からずっと学校も閉まってるので、子供たちの授業もオンラインなんですが、ちょっと困るのが食事の支度です。

2020.12.16 meatballs with leeks

というのも、勉強する時の次女の定位置がキッチンのテーブルなので授業のある時間帯は作業ができないのです。しかたないので休み時間の間にちょこちょこ細切れで仕込みをしたりしてますが、好きなように料理できないのは結構ストレスになりますね……。

画像は昨日の晩ごはん(めずらしく早い投稿!)。
豚ひき肉をちょっと多めに買ってきたので、前日の夜にミートボールを作ってオーブンで焼いておいたのです。それをたっぷりのポロねぎと煮込んでメインのできあがり。計量してないからレシピは書いてませんが、ミートボールの味つけをスパイス系にしたかったのでオールスパイスとマイルドな唐辛子にしたのがよかったです。シナモンも少し入れようかなと思ったけど、今回はなしで。唐辛子は大量にあるコチュカル(韓国の唐辛子フレーク)を使ったけど、ギリシャの材料を使うなら粗びき唐辛子フレークを控えめに加えるか、もしくはパプリカですね。

2020.12.16 meatballs with leeks1
ポロねぎの煮込みにはパセリとセリノ(細いセロリ)を加え、トマトペーストを味つけに少し。最初はディルを入れるつもりだったのだけど、サラダの方に使うことにしたから変更しました。トマト味って言うほどにはトマトペーストは入ってないですが、全くトマトを入れずプレーンな味にしても、アヴゴレモノ(卵レモン)で仕上げてもまた違った感じになっておいしいです。特にアヴゴレモノだとディルを入れるのがおすすめ。

2020.12.16 beetroot with dill spread
サラダは、火曜の市場であまりいいレタスに出会えなかったので今週ちょっとピンチ
非常用に買ってあったパックの蒸しビーツをレンズ豆とサラダにしようかなと思ったのだけど、それは別の日にしてまずは大きな束のディルをやっつけることにしました。

ギリシャではハーブは大体50セントで束の大きさはまちまちなんですが、豪快にすごく大きい束だったりすることも多く、うれしいけど消費がちょっと大変。ディルは使いきれそうになかったら刻んで冷凍しておくんですが、やっぱりなるべくフレッシュな状態で食べるのが理想ですよね。ふとアニソサラタ(ディルサラダ)の存在を思い出しビーツ(塩、ワインビネガー、にんにく少しで和えてあります)に添えてみたら、以前出した時よりも好評でした。

作り方はとても簡単。たっぷりのディルを細かく刻んで、潰したフェタチーズ、ギリシャヨーグルトと混ぜるだけです。フェタよりもヨーグルトの割合を多くし、塩とオリーブオイルで味つけします。クリームチーズやマヨネーズを入れる場合もありますが、ディルとヨーグルトのさわやかでマイルドな味をシンプルに楽しむのが好みです。見た目はジャジキと似てますが、こちらはにんにくが入らずおだやかな味。いろんな料理のつけあわせやソースとしても使えますよ。


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