ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:モダンギリシャ料理

前回の続き。自家製のアパキはそのままで全部食べてしまいたいのをぐっと我慢して、パスタにも使ってみました。

2017.09.20 pasta1

モダンなクレタ料理レストランで結構よく見かけるのが、スキュフィフタというパスタとアパキの組み合わせです。


2017.11.12 skioufichta

クレタ島の伝統的なパスタのひとつスキュフィフタはカヴァテッリに似たもので、バターやチーズでシンプルに食べるのですが、煮込みなどと合わせるのも好きです。近年は普通のスーパーでも乾燥のスキュフィフタをよく見かけるようになり、レストランで使っているのもこれですが、この形状の乾燥パスタは硬い部分が残りがちなのがちょっと難点。作るのがとても簡単なパスタなので、最近ではもっぱら手作り派です。


2017.09.20 pasta2

まずは、間違いない組み合わせのアパキ&マッシュルーム。味的にはアパキは小さく切ってマッシュルームとともに炒めた方が味の絡みがいいのですが、見た目重視でスライスしたのをソテーしてのせました。


2017.09.20 pasta3

使ったのはチキンのアパキです。マッシュルームとの相性のよさは言うまでもないですね。そして、むっちりとしたパスタ……書いてたらまた食べたくなりました。



2017.11.12 skioufichta me apaki ke kolokytha1

もう1品は、ポークのアパキとバターナッツかぼちゃ。チーズは少し酸味のあるクシノミジスラ(※)を使い、かぼちゃの甘みを引き締めています。


2017.11.12 skioufichta me apaki ke kolokytha2

ハーブも入れてますが、セイボリーかオレガノか……?何だったのか忘れてしまいました。記事は早めに書いておかないとだめですね。

※ミジスラはリコッタチーズに似たフレッシュチーズ。クレタ島のクシノミジスラ(サワーミジスラ)は、発酵による独特の酸味があります。


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すっかり載せそびれていましたが、作るタイミングも逃していたものシリーズ(笑)去年の秋、やっとやる気が出て何度かこれを作っていました。

2017.09.19 chicken apaki
Κοτόπουλο Απάκι

タイトルにあるように、クレタ島の伝統的な保存食です。豚肉のフィレまたはロースなど脂のない部位で作られるスモークミートで、ハーブやワインビネガー(ワインを加える場合も)でマリネした後、香りのよい木やハーブの煙でじっくり燻して作られます。

ギリシャの伝統では冬に豚を〆てさまざまな加工品を作りますが、このような農民の知恵的なものが、現代ではグルメ食品として扱われていて、モダンギリシャ料理でもよく使われています。このアパキもそのひとつで、ひと昔前までは物産展やクレタ食品店などでしか見なかった気がしますが、今はスーパーでも普通に売られています。


2017.09.19 chicken apaki2

そして、伝統的な豚肉を使ったアパキ以外のバリエーションも。「これはチキンで作っても美味しそうだな〜」と考えていたのですが、クレタの人も同じことを考えていたようで、何年か前からウサギやチキンのも見るようになりました。

味付けのさじ加減はもちろん作り手によって変わってくるものの、しっかりしたスモーク風味にハーブの香りやビネガーの酸味で独特な味わい。ラキまたはチクディアと呼ばれるクレタ島の火酒にぴったりのおつまみであるほか、オムレツなど料理に使ってもおいしいです。


2017.09.19 chicken apaki1

まず作ってみたのがチキンヴァージョン。アパキはフィレで作るものなので、鶏の場合は胸肉を骨・皮なしで。これは燻す前の状態です。


2017.09.16 herb salt

ハーブソルトにはシミ島で摘んできたセージやクレタ島のディクタモなども入れました。ちなみにディクタモはハーブティーとして飲むのが普通で、基本的に料理には使わないようですが、モダンギリシャ料理では使われているのをたまに見かけます(料理に入れても存在感はない気がしますが)。


2017.09.24 chicken apaki

そのままで食べるのがおいしいと思うのだけど、レストランでは軽くソテーしたのを出しているところが多いです。ある日のおつまみに作ったこれは、自家製粒マスタードとオレンジで仕上げてみたのだったかな?他にも何か入れた気がするけど……。


2017.11.10 pork apaki
Χοιρινό Απάκι

こちらはポークのアパキ。フィレは高いのでケチってロースかモモ肉(どちらか失念)ですが、その場合も脂のほとんどない部分を細長い形に切って使います。暖炉に吊るして燻せるといいのだけど、無いので簡易スモーカーに網をセットして燻しています。


2017.11.10 apaki pita sandwich

夫が持ち帰ってきたミニピタパンが沢山あったので、サンドイッチにしてみました。焼いたピタパンを開いて、マスタード、アパキ、トマト、スライスオニオン、カイエンペッパー(グラヴィエラチーズも入れてたかも?)。


アパキを使ってパスタも作ったのだけど、長くなるので次回に続きます。


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うちはメニューが野菜だけという日が結構あります。

2018.01.11 salad

ずっとブログを見て下さってる方はご存知かと思いますが、私の家族は苦手な食べものが結構多いのです。夫は肉の脂身や筋がまったく駄目で、魚も骨付きは駄目。鶏は食べない、卵もそのものは食べない……という調子なので、じゃあ「ちゃんとした肉」がない時は野菜でいいよねという感じなのですが、野菜オンリーだと献立を考えたり調理の手間は余計にかかるんですよね。

そんなわけで、食材も乏しかった某日のメニューは苦し紛れのサラダ2種でした(子供には肉や卵を使った料理も足してますが)。豆や芋、火を通した材料、チーズでなんとかボリュームを出す作戦

一応メイン?は、ほんの少しだけ残ってたレンズ豆にあれこれ足したサラダ、もうひとつは以前載せた炒めなすのサラダです。
レンズ豆サラダの作り方、参考までに材料と手順だけ記しておきます。

レンズ豆、ブロッコリー、ポテト、フェタチーズのサラダ

材料:
レンズ豆
ブロッコリー
じゃがいも
赤玉ねぎ
にんにく
塩、胡椒
ディジョンマスタード
レモン汁
ワインビネガー
オリーブオイル
フェタチーズ
ディル(今回入れてませんが、あれば)

レンズ豆は、崩れない程度に茹でて、しっかり水気を切っておく。ブロッコリーは小房に分け、じゃがいもはさいの目に切ってそれぞれ茹でて水気を切る。ブロッコリーは茹でてからさらに小さく切り分ける。玉ねぎはスライスするかみじん切りにする。

にんにくはみじん切りにし、ボウルに入れる。塩、胡椒〜オリーブオイルまでの材料を加え(チーズが入るので塩は控えめに)混ぜ、豆と野菜を加え混ぜる。粗く砕くかさいの目切りにしたフェタチーズと刻んだディルも加え和え、味をととのえる。

MEMO:時間短縮と節約のためじゃがいもは切って茹でましたが、丸ごと茹でてももちろん結構です。私はじゃがいもとブロッコリーを一緒に茹でています(ブロッコリーは先に茹で上がるのですくいあげる)。

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自家製オリーブ、たっぷりあるので料理にも使っています。
今回は、お肉と合わせた食べごたえのあるおつまみを2種類。パンやサラダを添えるとしっかりとした食事になるので、もちろん飲まない方も楽しめるものです。

2017.11.16 tigania me elies

上の画像は、ポークのティガニァのバリエーション。ティガニァとは一般的に豚肉で作られる料理で、作り方や副材料はさまざまなのですが、食べやすい大きさに切った肉をティガニ(フライパン)でシンプルに炒めたものです。

今回のこれは、オリーブも主役級にたっぷりと加えてみました。クレタ島の火酒ラキと、オリーブを漬ける時によく加えるかんきつであるダイダイを合わせ、なんとなくクレタ島イメージ&シャープな味わいのティガニァになりました。

オリーブとダイダイ入りポークティガニァ

1)豚肉は食べやすい大きさに切り、塩、胡椒、おろしニンニクで下味をつける。オリーブは好みで種を抜いておく。ダイダイは汁を絞って、皮のすりおろし適量と合わせておく。

2)フライパンを中火で熱し、オリーブオイル加え豚肉を焼く。肉が焼けてきたら、必要ならオイルを少し足してオリーブも加え軽く炒める。

3)火を強め、ラキをジャッと加える(白ワイン、グラッパ、ウォッカなどでもOK)。アルコールが飛んだらダイダイの汁と皮も加えフライパンをゆすって手早く絡める。この時、必要なら塩胡椒で味をととのえる。

4)器に盛り、セイボリーかオレガノを散らす。

グリーンオリーブの新漬けで作りましたが、ブラックオリーブでも。オリーブの塩気が強い場合は水に浸けてある程度塩抜きしてから使います。


2017.11.09 chicken with olives & feta

もう1品は、チキンとオリーブ、トマトソース、フェタチーズの組み合わせ。大好きすぎるギリシャ料理のひとつです。

この料理は大きくカットした骨付き肉を使ってオーブンで作ったりもするのですが、やはりお手軽にフライパンで。フライパンだとスピーディーにできるのもいいですよね。

作り方は、こちらのチキンのサガナキのレシピと大体同じです。ぜひフレッシュトマトで作って下さいね。今回はもも肉を自分で捌いて作ったので濃厚な味わいでしたが(ギリシャではフィレだと皮も取り除いてあるので、皮付きが欲しい時は骨付きのを買ってきて捌きます)、胸肉で作ったのもあっさりとしておいしいです。


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野菜がいっぱいあるので、せっせと消費しています。

2017.10.18 gemista

一品にあれこれ詰め込まないポリシーなのですが……その材料によっておいしくなるならOK。昨日は、カリフラワーやいんげんなど、普通あまり入れない野菜を盛り込んだイェミスタを作りました。

イェミスタは野菜などに詰め物をした料理。最も簡単でよく作られるのはトマトやピーマンをくりぬいて、米のフィリングを詰めてオーブン焼きにしたもの。じっくり焼かれてうまみが凝縮した野菜、そして、野菜に包まれ蒸し焼きにされたピラフがとってもおいしく、日本人にも人気のギリシャ料理のひとつです。

容器として使う野菜やフィリングにさまざまなバリエーションがあり、このブログでも、今までにいろいろ載せてきました。よく知られるバリエーション以外に、思いつきでやってみたものも多数。「ギリシャ人が考えつきそうなアレンジならギリシャ料理」という考えなので、スタンダードから外れるものもあることをご了承ください。

さて、自分用覚え書きとして作り方。基本的なレシピは普通のひき肉入りイェミスタと同じです。

2017.10.18 gemista1

フィリングは、玉ねぎ、にんにく、牛ひき肉を炒めたものに、小さく切ったカリフラワー、米、カランツ、トマトの中身をつぶしたものを加えます。味付けは塩、胡椒、乾燥ミント、オールスパイス、シナモン、唐辛子パウダー。スパイス類は肉を炒める時に加える。ギリシャ料理なので、スパイス風味と辛味はほんのり程度にします。


2017.10.18 gemista2

周りに入れて焼く野菜は、じゃがいも以外に、今回いっぱいあって使ってしまいたかったいんげんとズッキーニも。ズッキーニはもうちょっと太かったらイェミスタにしたかったのだけど、くりぬくのには無理があったので。
ホイルで覆いをして220℃ぐらいのオーブンで40分、ホイルを取って180℃でさらに30分〜それ以上、いい感じの焼き色がつくまで。できあがったら、またホイルをかけて食べる時間までオーブンに入れておくといいです(長時間置く場合は冷まして冷蔵庫へ)。


2017.10.18 gemista3

想像どおり、ホクホクのカリフラワーとほんのりスパイシーなひき肉がよく合っておいしい♪家族にも好評でした。

その他のイェミスタバリエーションは、レシピインデックスから、もしくはキーワードを入れてブログ内検索してみてください。

今の時期、こちらもおすすめです!
ひき肉とかぼちゃ入りイェミスタ
栗入りイェミスタ


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