ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:リメイク

無事に復活祭を迎えやれやれとひと息ついたら、疲れがどっと出てしまいました。

2024.05.12 ekmek me tsoureki
Εκμέκ με τσουρέκι

だるい〜と思いつつもなぜかお菓子作りスイッチは入ったままだったので、復活祭のお菓子盛り合わせに参加させたかったけどできなかったクルラキァ(ビスケット、クッキー)を追加で作ったり、引き続きお菓子祭り開催中。

最初に作ったクルラキァやチュレキ(菓子パン)はすぐになくなってしまいましたが、焼き菓子ばかりだと飽きるので、取り分けておいたプレーンなチュレキで「エクメック」というデザートを作りました。

エクメック(エキメッキ)はトルコ語でパンの総称ですが、ギリシャではシロップを染み込ませたカダイフィという細麺状のペストリーまたはパンの上にクリームを重ねたデザートのこと。カダイフィを使った「エクメック・カダイフィ」の方が一般的で、お菓子屋さんではこちらのタイプをよく見かけます。


2024.05.12 ekmek me tsoureki1
パンの方は、復活祭の時などに余ったチュレキの再利用法としてもポピュラー。ちょっと硬くパサついてきたチュレキが丁度いいのです。ギリシャ以外ではまずチュレキが家にあるということは滅多にないかと思いますが、硬くなったブリオッシュでも同じように作れそうです。


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セロリをたっぷり食べたくなったので、冬の定番煮込み、ヒリノ・メ・セリノを作りました。

2024.01.16 hirino me selino1a
豚肉とセロリの煮込みで、ポロねぎを入れることも多く、その場合はヒリノ・メ・プラソセリノといいます。ギリシャ語のセリノはセロリのことですが、中国野菜の芹菜に似た、茎が細いタイプです。地中海沿岸地域が原産地と言われるセロリは、古代ギリシャでは薬用や魔よけなどに使われていたそう。冠にしてかぶったという記述もあるようですが、原種は茎が細いものだったと知ると想像しやすいですね。現代のギリシャで見かけるセリノも、原種に近いものです。

日本でよく知られる茎を太く品種改良したセロリも売っていて、こちらはセレリと呼ばれ区別されます。豚肉とセロリの煮込みはセレリで作ることも多いのですが、その場合も料理名はヒリノ・メ・セリノ。太いセロリも日本で見かけるものより緑色が濃くワイルドな姿をしていて、葉っぱも付いたままなので全部使います。


2024.01.16 hirino me selino2
今回はセレリに、根セロリ(セリノリザ)も入れてトマト仕立てで作ってみました。この煮込みはアヴゴレモノ(卵レモンソース)で仕上げる場合も多いのですが、夫がアヴゴレモノを食べないのでシンプルな塩味にして、私と長女が食べる分は取り分けてアヴゴレモノにすることが多いです。今回のはトマト風味だけど、やっぱりアヴゴレモノに。


2024.01.16 hirino me selino3
トマト味で煮たのをアヴゴレモノで仕上げる料理は以前にも載せたことがありますが、そんなにメジャーではないものの“あり”な料理です。豚セロリではあまりやらない気はしますが……。


2024.01.16 hirino me selino4
アヴゴレモノにした分が少し余ったので翌日トラハナスープにリメイク。実際のところ、トラハナに入れたくて少し残したのですが。大抵の煮込みは翌日トラハナや米、パスタなど入れて食べたくなります。日本で鍋のあとに雑炊を作ったりしますが、その感覚でやりたくなるんですよね。翌日の煮込みは根セロリに味が染み染みでおいしかったです。


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今年も無事に復活祭を迎え、やれやれ......と気が抜けてしまった週半ば。実はあまり料理もしたくない気分ですが、リメイクは別腹です(残り物アレンジが大好き)。

2023.04.18 ekmek me tsoureki
Εκμέκ με τσουρέκι

クリスマス菓子のメロマカロナは少し残しておいてアイスクリームにするのが我が家の伝統になりつつありますが、復活祭に食べるチュレキのリメイクも結構好きで、残ったときはブレッドプディングなどにするのが楽しみです。

ドライチェリー&チョコのチュレキは一瞬で消えてしまうので、伝統的なスパイスやオレンジの香りのプレーンなチュレキも作っておいたのは、リメイクしたお菓子も楽しみたかったから。今回はこれを使って、「エクメック」を作りました。

トルコ語やトルコ料理を少しでもご存知の方なら、エキメッキ?とピンと来られたのではないでしょうか。トルコのお菓子にエキメッキ・カダイフというのがあるのですが、残り物のパンもしくはこのお菓子用に焼いた生地にたっぷりシロップを染み込ませたものです(多くの場合、カイマックというクリームを重ねたり添えたりされていて、アイスクリーム添えもある)。

トルコの人からすると何じゃこりゃ?となってしまうかもしれないけど、ギリシャでもポピュラーなお菓子のひとつがエクメック・カダイフィ。名前がギリシャ化している以外に、トルコのとはちょっと違った姿のお菓子になっています。

ギリシャのエクメック・カダイフィは、極細麺のようなカダイフィ(カダイフ)生地を使ったものが一般的で、焼いてシロップを染み込ませたカダイフィを土台に、カスタード系のクリームとホイップクリームをたっぷり重ねてあります。ただしトルコのようにパンを使ったものもあり、トルコ風のはポリティコ(コンスタンティノープル風の)エクメックと区別されます。チュレキを使ったものは、エクメック・メ・チュレキやエクメック・ポリティコ・メ・チュレキ。

なんだかややこしいですが、チュレキリメイクのエクメックは簡単に作れておいしいおやつです。


レシピは書いてないので、作り方の流れを記しておきます。

2023.04.18 tsoureki
チュレキをスライスして耐熱容器に並べ、きつね色になるまでオーブンで焼きます。作っておいたシロップ(シナモンやレモンの皮などで香り付けしたもの。トルコでやるように、カラメルシロップでも)をたっぷり染み込ませ、カスタードクリームを作る間置いておきます。

カスタードクリームはお好みでバニラ、マスティハ、オレンジフラワーウォーターなどで風味をつけます。今回はオレンジフラワーウォーターを切らしていたので、外からネランジ(ダイダイ)の花をいくつかとってきて、牛乳に浸して香りを移してみました。
できあがったカスタードクリームをチュレキの上にのばし、表面が硬くならないようラップを密着させて完全に冷めるまで置きます。

カスタードクリームの上にホイップクリームをのばし(フォークで模様をつけてもいい)、細かく砕いたピスタチオを散らします。残り物を使うのが目的だったので、わざわざピスタチオじゃなく、今回はチュレキに使った残りのアーモンドスライスを軽くトーストしたものを使いましたが、これもおいしい。

冷蔵庫で冷やし、四角く切り分けてどうぞ。


【関連レシピ】
今回使ったチュレキと全く同じプレーンなもののレシピは載せてないのですが、以下のものが近いです。スパイスは、あればマフレピ(野生チェリーの仁)、マスティハ、カルダモンを入れるのがおすすめ。




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