ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:保存食

すこし前に、気が向いたのでこんなのを作っていました。

2021.07.19 kavourmas
Καβουρμάς

毎週金曜にポークチョップを買って土曜日に食べるのが、ここ1年ぐらい定番になっています。と言っても普通に丸々焼いて出すのではなく、真ん中の脂のない部分を家族にあげて、私が周りを担当するという食べ方なのですが。

家族には赤身部分をフライパン焼きにしてジャジキや野菜を添えるギリシャ風。私はアジア風に料理して食べることが多いんですが、「そういえばこの間からカヴルマスを食べたい気分だなぁ」と思い出し、少量生産で作ってみました。

カヴルマスは以前市販のを載せたことがありますが、コンフィとかコンビーフのような味わいの、肉の加工品です。名前はトルコ語のカヴルマに由来し、ギリシャへはカッパドキアや東トラキアなどから引き揚げてきた人々が伝えました。トルコでは肉(野菜を入れることも)をじっくり炒め煮にした料理のことも指すようですが、ギリシャでは専ら巨大なソーセージのような形に固めたものを言うようです。




このような肉の加工品はいろんな国で自然に発生したもので、ギリシャでもさまざまな名前と調理法で各地にバリエーションが見られます。カヴルマスは牛や羊などで作られることが多く、複数の種類の肉を混ぜて作ることもよくありますが、ギリシャでは全国的には豚肉を使った加工品が多く、冬に家畜の豚を〆て作られる保存食のひとつです。

コンフィ系の保存食はいろんな料理に使いまわすというのもあってか、味つけはシンプルなのが多いような気がします。

作り方は一応記しておきますが、かなり適当。
肉は赤身と脂に分け、赤身は小さめの角切りにします。できあがりに脂身が多くならないよう、脂身は先に溶かして漉しておくか、最後に取り出しやすいよう大きな塊のまま入れるかガーゼなどに包んで入れます。風味付けに何を入れたかはっきり覚えてないのですが、こしょう、ベイリーフ、セイボリーだったかな?もしかしたらオールスパイスも数粒入れたかもしれません。
必要に応じ水を少し加え、肉がホロッとやわらかくなるまで炒め煮にします。最後は水分が飛んで、肉と脂だけになるように。

2021.07.18 kavourmas
カヴルマスも家庭で作る時は壷や瓶のような容器に詰めることが多いのですが、せっかくなのであの丸い形にしたく、丁度よさそうなコップにラップとパーチメントペーパーを敷いて詰めてみました。
この状態で冷蔵庫に入れて、冷えて固まってきたらペーパーを閉じてさらにぎゅうぎゅう押して完成です。


2021.07.19 kavourmas1
スライスしてそのままでもおいしかったけど、これを使った料理も次回載せますね。

 
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チーズ週間といえばチーズたっぷりのパイやマカロニパイミルクパイをよく作るのですが、ずっと食べたかったこれをとりあえず。

2021.03.10 armiopita1
Αρμιόπιτα

以前にも何度かご紹介した、北ギリシャのカストリア辺りで食べられる郷土料理のアルミオピタです。

キャベツを乳酸発酵させたお漬物はザワークラウトやシュークルートがよく知られていますが、東欧・バルカン諸国では大きいままのキャベツを漬けてロールキャベツに使ったりも。ギリシャでも北の方ではバルカン諸国の食文化と共通するものがあり、発酵キャベツの料理が食べられます。

ずっと昔にテレビでカストリアのおばあちゃんが作っているのを見て印象に残っていたこのパイは、その後何度か作ってみてお気に入りになっています。と言っても、なかなか重い腰が上がらず、冬の間にキャベツを漬けて1回作れたらいいなという程度なのですが。今シーズンはキャベツがおいしいうちに漬けてもう一回ぐらい作りたいなぁ……。

2021.03.10 armiopita2

作ってる途中の写真を撮り忘れましたが、今回は普通のザワークラウトと同じように刻んだキャベツを瓶にぎゅうぎゅう詰めにする方法で漬けました。ロールキャベツも作るなら丸ごとまたは1/2〜1/4割りで漬けますが(※)、パイや煮込みに使うだけなら刻みキャベツが省スペースになっていいです。ザワークラウトは細いせん切りにするようですが、ギリシャ料理に使う場合は少し太めにラフな感じで切った方がそれらしくなります。

レシピはこちらを参考にどうぞ。フィリングはキャベツだけでもいいですが、私はフェタチーズも少し入れるのがお気に入りです。




※ロールキャベツを作りたいけどなるべくコンパクトにしたいという場合、使いたい枚数だけキャベツの葉をはがして漬けるといいです。うまくはがすのがちょっと大変ですが。

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今年の自家製オリーブの記事、これで最後です。

2020.10.26 olive achar deviled eggs0
夫がインド料理やスパイス系好きなのでアチャールは普段からいろんなもので作っているんですが、当然オリーブでも作りますよね?我ながらいいアイデアだな〜と思ってたんだけど、今検索してみたら割と一般的?みたいです


2020.10.26 olive achar
……気を取り直して。
第一弾は、丸っこくて小さめのオリーブをそのまま使ってみました。
オリーブアチャールは期待通りの出来栄えだったのですが、ある時にふと、「デビルドエッグに入れたらおいしそう」と思いつき作ってみたのがこちら↓


2020.10.26 olive achar deviled eggs2
刻んだオリーブアチャールと青唐辛子のアチャール(オリーブアチャールにも唐辛子は入ってるので、これはなくてもOK)、マヨネーズを茹で卵の黄身に混ぜたフィリングを白身に詰め、仕上げに粗くつぶしたフェンネルシードと黒胡椒を合わせたものトッピングします。このトッピングがかなりいい仕事をするので必須!フィリングを作る時にはアチャールの漬け汁というかオイル(?)も加えて味をととのえるのと、マヨネーズを恐れず多めに入れるのもポイントです。

今までデビルドエッグには全く思い入れがなかったのだけど、オリーブアチャール入りがかなりのヒットで、この秋は何度も作りました。


2020.11.11 olive achar
第二弾は、大粒のティアドロップ型オリーブを種抜きで。このオリーブはとにかく種が取りづらいので、毎回扱いに苦労します。叩いて種をはずし、半割りにして作りました。オリーブキムチもですが、半割りにするのはフレーバーが絡みやすくていいですね。

オリーブアチャールもグラヴィエラチーズとの組み合わせがおいしく、おつまみに重宝します。一口大に切ったパンに、チーズ、オリーブアチャールと重ねて爪楊枝で留めたのはパーティーでも受けそう(パーティーに縁がないですが)。


2020.11.14 meat & olive achar
いろんなものにオリーブ入れすぎって言われそうですが、最後にもうひとつ。家族が食べられるようポークチョップの周りの部分を取り除いたら中途半端な量の切り落とし肉が出たので、豚肉のアチャールをオリーブ入りで作ってみました。


2020.11.14 meat & olive achar2
これも、自分えらい!最高!と褒めたくなるおいしさ(笑)


2020.11.14
味が濃いからちびちび食べてたのですが、私はライスよりもパンと食べる方が好みかも?ある日の自分用晩ごはんは、このアチャールとジャジキ&パン、生ハムと柿入りサラダでした。


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前の記事の続き。
大好きなオリーブキムチは気合を入れて多めに作りました。

2020.10.24 pork with olive kimchi2
今回ちょっと変更した点は、種を取ってからヤンニョムに漬けたこと。料理に使うなら、やっぱり種がない方が扱いやすいんですよね。こういうフレーバーオリーブの場合は中に味が入りやすいという利点もあります。


2020.10.20a
オリーブの種抜きに関しては、叩く方法が一番楽かも?オリーブの種類によって、やりやすい方法が変わってきますが。うちにある種抜きの道具だと、遥か昔にミニオンデパート(←わかったらすごい)で買ったガーリックプレスと一緒になっているのがとても使いやすいです。ただし、小粒のしかフィットしない笑。

ちなみに種に残った果肉もちゃんとこそげ取り、刻んでパスタソースに利用しましたよ。


2020.10.20b
ヤンニョムで和えてすぐでもおいしいオリーブキムチ、食べごろは2週間ぐらいまででしょうか。1か月ぐらいは大丈夫ですけど、新漬けじゃなく普通に漬けたオリーブだともっと持つかもしれません。


2020.10.24 pork with olive kimchi1
食べ方は、やっぱり豚オリーブキムチがお気に入り。今シーズンの最初は豪快に丸ごとごろごろ入れて作ってみましたが、バランス的には半割りが好きです。




2020.10.28 olive kimchi
こちらはある日のおつまみ。塩気がマイルドでナッティーな風味のグラヴィエラチーズと一緒に食べたら、これがまた素晴らしい相性でした。


2020.10.17 kimchi
キムチついでに……冬季は普通の白菜キムチも常に冷蔵庫に入っています。もうずっと、先に切ってから漬けるちょっと手抜きっぽいやり方に落ち着いてますが。白菜キムチの作り方は、ロンドンに留学してた時に同じ建物に住んでた韓国人の子に見せてもらって覚えたもの。作るたびにその時のことを思い出してなつかしくなります。


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秋の楽しみ、オリーブの新漬け。今年はフレーバーのバリエーションを増やしました。

2020.10.22 olives3
上から、キムチ、レモン胡椒、和風の調味漬け。
オリーブキムチはすでに我が家の定番化している大のお気に入りで、これはまた別の記事にします。

レモン胡椒のは、オリーブオイルも加え和えたもの。日本で作るならもちろん柚子胡椒でも。

調味漬けは、酢(ギリシャなのでワインビネガー)、砂糖、酒、みりん、水、昆布、唐辛子で作った調味液に漬けて。これが私的にヒットで、ごはんにもよく合うんですよ。結構長持ちしますが、漬けた翌日〜1週間ぐらいが食べごろで、あまり長く置きすぎない方がおいしいと思います。

2020.10.13 olives1
シーズンはじめに出回るグリーンオリーブは丸っこくて小さめの粒。その後、ティアドロップ型の大粒のが出てきます。私は小さく丸いのが好きなんだけど、これはうっかりしてると結構すぐ消えちゃうみたいです。その年によって収穫量も変わってくるのでしょうけど。今年は2kgしか漬けられなかったので、見かけたらすぐ買うべきという教訓を得ました。

2020.10.13 olives
新漬けは苛性ソーダを加えた水で渋抜きをしますが、もうひとつ教訓。今回渋の抜け方にムラがあったので、途中ちゃんとかき混ぜるのと(写真は水を加えたすぐの状態ですが、落し蓋はしてます)、切って中をチェックするのを怠らずに。

2020.10.22 olives4
オリーブに含まれるオイルの味とみずみずしさがたまらない新漬けは、もちろんシンプルな塩味が最高なんですが、オリジナルフレーバーも捨てがたいおいしさです。いっぱい仕込んでバリエーションを楽しめるのは産地ならではですね。これ以外にも作ったので、そちらもまた近いうちに。


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