前回の記事「おうちでギリシャ居酒屋」の続き。パスパラスというケア島の郷土料理をそのうち作ろうと、ずっと思っていたのですが、去年の今頃ケア島に行ったなぁと思い出していたタイミングで食材も巡ってきました。
Πασπαλάς Κέας
パスパラスと呼ばれる食べ物はギリシャのいろんな地方にあるのですが、そのほとんどは豚肉で作られる保存食。ケア島のパスパラスは、豚を捌いたときに出るくず肉や脂の部分をコンフィのように加工した保存食、そしてその保存食を入れて作るトマト入りスクランブルエッグのことも指します。
こういった保存食は作っておくと便利ではあるものの、今の私の料理スタイルでは「そのまま食べるにはあまり適しないけど捨てるに忍びないもの」をなんとかしたくて肉の脂身など簡単に塩漬けにしたりしているので、本来の目的である「食材を余すところなく活用する」というのを小規模にやっている感じでしょうか。
今回ほんの少しだけ作ったパスパラスは、私の家族が食べないポークチョップの周りの脂の多い部分を使ったもの。適当に小さく切って、塩こしょうをまぶして1〜2日ほど置き(※)、鍋かフライパンに入れて軽く炒め、ひたひた〜少しかぶるくらいの水とベイリーフ、オールスパイスを数粒。肉が柔らかくなって、水分が蒸発し肉から出た脂で煮てる状態になったら、少し色づくまで炒めて完成。最後の方でセイボリーまたはタイムを加えます。
保存食としては肉が空気に触れないように脂で覆われている必要があるけれど、数日内に使うなら特に気にしなくて大丈夫。
※肉に下味をつけずに鍋に入れ、水と調味料を加え煮る方法もあります。
料理の方のパスパラスは、パスパラス(保存食)とトマトを炒め、トマトの水分が飛んだら溶き卵(塩こしょうと、私はワインビネガーも数滴加えます)を加えスクランブル状に炒めてできあがり。好みでハードチーズのすりおろしを少し散らしてもいいです。
分量は適当ですが、茶碗に軽く1杯ぐらいのパスパラスに、小振りなトマト1個、卵2個ぐらいの割合です。
********************************
最後に、ケア島の写真をいくつか。
ケア島行きのフェリーが出るのがアテネからちょっと遠い港なんですが、1時間ほど(だったかな?)で着くので日帰りでも行ける島のひとつです。
人もあまり多くないので、素朴な島でのんびりしたい方におすすめです。
波が穏やかな海も。
島のシンボル?ライオン像も見に行きました。結構近くまで車で行けるんですが、集落から徒歩で行くのは夏場はちょっときついかも。
こちらは、ケア島のレストランのパスパラス。この時他に頼んだのはルゥザという豚加工品や、青菜パイ、地元のチーズなど。ルゥザはキクラデス諸島で作られる生ハムのような保存食で、島によって材料や作り方が少しずつ違うのですが、ケア島のそれはオールスパイスがほんのり香る味わいでした。
ごく薄く切った方が美味しいと思うのだけど、以前いただいたシロス島のもこれぐらいだったので、ギリシャでは厚切り寄りがスタンダードみたいです。
デザートにサボテンの実のジェラートを買って食べつつ、沈みつつある太陽をビーチで眺めてから岐路につきました。
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パスパラスと呼ばれる食べ物はギリシャのいろんな地方にあるのですが、そのほとんどは豚肉で作られる保存食。ケア島のパスパラスは、豚を捌いたときに出るくず肉や脂の部分をコンフィのように加工した保存食、そしてその保存食を入れて作るトマト入りスクランブルエッグのことも指します。
こういった保存食は作っておくと便利ではあるものの、今の私の料理スタイルでは「そのまま食べるにはあまり適しないけど捨てるに忍びないもの」をなんとかしたくて肉の脂身など簡単に塩漬けにしたりしているので、本来の目的である「食材を余すところなく活用する」というのを小規模にやっている感じでしょうか。
今回ほんの少しだけ作ったパスパラスは、私の家族が食べないポークチョップの周りの脂の多い部分を使ったもの。適当に小さく切って、塩こしょうをまぶして1〜2日ほど置き(※)、鍋かフライパンに入れて軽く炒め、ひたひた〜少しかぶるくらいの水とベイリーフ、オールスパイスを数粒。肉が柔らかくなって、水分が蒸発し肉から出た脂で煮てる状態になったら、少し色づくまで炒めて完成。最後の方でセイボリーまたはタイムを加えます。
保存食としては肉が空気に触れないように脂で覆われている必要があるけれど、数日内に使うなら特に気にしなくて大丈夫。
※肉に下味をつけずに鍋に入れ、水と調味料を加え煮る方法もあります。
料理の方のパスパラスは、パスパラス(保存食)とトマトを炒め、トマトの水分が飛んだら溶き卵(塩こしょうと、私はワインビネガーも数滴加えます)を加えスクランブル状に炒めてできあがり。好みでハードチーズのすりおろしを少し散らしてもいいです。
分量は適当ですが、茶碗に軽く1杯ぐらいのパスパラスに、小振りなトマト1個、卵2個ぐらいの割合です。
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最後に、ケア島の写真をいくつか。
ケア島行きのフェリーが出るのがアテネからちょっと遠い港なんですが、1時間ほど(だったかな?)で着くので日帰りでも行ける島のひとつです。
人もあまり多くないので、素朴な島でのんびりしたい方におすすめです。
波が穏やかな海も。
島のシンボル?ライオン像も見に行きました。結構近くまで車で行けるんですが、集落から徒歩で行くのは夏場はちょっときついかも。
こちらは、ケア島のレストランのパスパラス。この時他に頼んだのはルゥザという豚加工品や、青菜パイ、地元のチーズなど。ルゥザはキクラデス諸島で作られる生ハムのような保存食で、島によって材料や作り方が少しずつ違うのですが、ケア島のそれはオールスパイスがほんのり香る味わいでした。
ごく薄く切った方が美味しいと思うのだけど、以前いただいたシロス島のもこれぐらいだったので、ギリシャでは厚切り寄りがスタンダードみたいです。
デザートにサボテンの実のジェラートを買って食べつつ、沈みつつある太陽をビーチで眺めてから岐路につきました。
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