ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:果物

ギリシャの伝統的なお菓子のひとつ、グリコ・クタリウー(スプーンスウィーツ)。
以前にも何度かご紹介しましたが、季節の果物や一部の野菜、未熟なナッツなどで作られるシロップ煮のことです。

2014.10.02 grape spoon sweets1

夏から秋にかけてよく作られるグリコのナンバーワンは、何といってもぶどう。
房から粒をはずして濃いシロップで煮るだけで「勝手に出来あがる」ので、あまり料理をしない主婦でもこれは作るという人が多いようです。

甘いものはそれほど作らない私ですが、珍しくいまいち美味しくないぶどうに当たったので(ギリシャのぶどうは基本的にとっても甘くて美味しいです!)そのひと房分だけ作ってみました。

コッテコテになるまでシロップを煮詰めるのがグリコの特徴で、果物に対して同量の砂糖を使う人も多いです。
しかし、なかなかそこまでは踏み込めない私……今回使ったぶどう320gに対し、「これぐらいで勘弁」と200g弱の砂糖を入れたのですが、前に書いたレシピを見返してみたら同じぐらいの割合で作っていました^^;

ぶどうのシロップ煮(スタフィリ・グリコ)

グリコは「お菓子・スウィーツ」という意味で、ぶどうを使ったものはスタフィリ・グリコ。これは小さなお皿に盛って、そのままスプーンで食べるのが基本ですが、ヨーグルトにかけたりアレンジしても。
上の写真はりんごのスライスにぶどうのグリコをかけてシナモンを振っただけですが、簡単ながら美味しいです。タベルナのデザートとして出されることもあり、食後にぴったり。


2014.10.02 grape spoon sweets2

ギリシャヨーグルトとの相性は、言うまでもないですね。


2014.10.03 grape spoon sweets3

これもギリシャヨーグルトですが、即席フローズンヨーグルト。

先日載せた「いちじくとラコメロのアイスクリーム」をまた作ってたのですが、できあがったラコメロアイスを取り出した後もアイスクリームメーカーがまだかなり冷たかったので、もうひとつ何かできそう……と、娘のおやつに作ってみたもの。


2014.10.03 grape spoon sweets4


ギリシャヨーグルトに牛乳適量。そして、ぶどうのグリコを好みの甘さになるよう加えます。これをぐるぐる混ぜながら冷やすだけ。
しっかり混ぜているとぶどうの粒がつぶれてしまいますが、味が馴染んで美味しいのです。

このフローズンヨーグルトは冷凍庫に入れておくとカチカチになってしまうので、程よい硬さのところをすぐに食べてしまうのが一番な気がします。


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例年通り、9月に入ってすぐに夏の終わりの雨が降ったアテネ。
まだ暑さは残っているしセミも鳴いているものの、すっかり秋の空気です。
季節の移り変わりをいち早く知らせてくれる青空市場では、そろそろザクロやサツマイモが出てきたり、初物の青く硬い国産レモンが並んでいます。

2014.09.17 fig & rakomelo ice cream
Παγωτό σύκο - ρακόμελο

大好きな夏の果物も今のうちにたっぷり食べておかねばと意気込むところですが、いちじくのピークはやっぱり8月。まるでジャムのように甘くトロトロなギリシャのいちじくも、盛りを過ぎれば熟し加減が足りなかったり、よく熟れてるものでもいい状態で売られてなかったりが多くなってきます。

先週半ばからようやく学校も始まり、時間的・気分的に少し余裕ができたので、そんないちじくを使ってアイスクリームを作ってみました。
実は、夏休み中に夢の中で作り上げたレシピなのですが(笑)
料理をしたい気持ちはあっても気力が追いつかないことが多い私。料理欲だけは強いのか、寝る前にベッドでゴロゴロしてる時とか夢の中で新レシピが降ってくることがよくあるのです。
夢レシピもいっぱい溜まってきているので、余裕のあるうちにいろいろ試作できるといいのですが。

ベースとしてのアイスクリームのフレーバーは、ギリシャの伝統的な「ラコメロ」という飲み物です。
ワインを作る時の副産物であるブドウの絞りかすを使ってできる「ラキ」という蒸留酒に、蜂蜜やスパイスを加えたのがラコメロ。ホットで飲まれることが多いラコメロは、とくに寒い時期に飲むと体が温まり美味しく感じます。
アイスクリームはラコメロ味にこだわりたかったので、甘味は蜂蜜のみ。
濃厚なアイスクリームにシャーベット状いちじくのシャリシャリ・プチプチ食感がアクセントになって美味しいです。

夏から秋へのうつり変わりを感じさせるアイスクリーム、皆さんもいかがですか?


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6月終わりごろから出回るサワーチェリー(ヴィシノ)。
あまり果物の保存食は作らない私ですが、家族が大好きなこれだけは毎年欠かせないのです。青空市場へ行くたびに1kgぐらいずつ買ってはせっせと加工しています。

2014.07.22 vyssinada

今週は近所の青空市場で買ったサワーチェリーの状態がよくて、いつものように1kg買ったあとでまた追加の1.5kgを買いに走ってしまいました。お店のおじさんは「また来たの」と笑ってましたが、「すごくいいヴィシノだったから」と言うと嬉しそう。
沢山買ったおかげでいつもよりちょっとだけ種抜きに時間がかかったけど、果肉が柔らかいサワーチェリーは普通のチェリーと比べ格段に種抜きが楽なので、すいすい面白いように種が取れていきます。

種抜きの話はとりあえず置いておいて、チェリー仕事の合間に飲んでいたのが上の写真のヴィシナーダ。ギリシャで好まれる、サワーチェリーシロップのドリンクです。
ヴィシナーダは希釈して飲んだりそのままアイスクリームなどにかけて使うシロップと、すでに飲める状態にしたジュースや炭酸ドリンクがあり、ギリシャではとてもポピュラー。生のサワーチェリーから作る場合、果実を潰して絞ったサワーチェリージュースに砂糖を加え煮て作ります。
この時私が飲んでいたのは、いつも作ってるヴィシノ・グリコ(サワーチェリーのシロップ煮)のシロップ部分を薄めたものなんですが、シロップだけのも少し作っておこうか迷い中……。

作り方は、ぎゅうぎゅうに絞ってしまう方法だと滓がちょっともったいない気がするので、緩めに絞って実はジャムにしてしまおうか、それとも梅シロップ方式で生のシロップを作ってみようか。いろいろ考えてるとちょっと楽しいです。蒸留する設備があれば、絞り滓でお酒を作ってみたいけど。
そういえば、前にサワーチェリーのサワードリンク(と書くとちょっとおかしいですね)を作ったことがあったのでした。あんずもそうですが、チェリーの場合、熱が加わった方が風味が出るのかもしれませんね。
あれは風味が期待したより弱かったのだけど、砂糖(+クエン酸も少量入れるつもり)だけで作った場合はどうなるのかも気になります。


2014.07.23 dried sour cherries

うちのチェリー仕事で必ず作るもの、もうひとつはドライチェリーです。
市販のドライチェリーって変な甘味がついているものもあるけど、これはサワーチェリーをただ半割りにして干しただけだから自然な美味しさ。お気に入りの「ドライチェリーとチョコチップのチュレキ」はじめ、クッキー、ケーキ、スコーンなど焼き菓子に大活躍します。
作り方は、半分に切って種を除いたサワーチェリーを切り口が上になるようにして並べ、低温(50〜70度ぐらい)のオーブンで乾燥させるだけ。外に干せる場所があれば日干しにしてもいいです。柔らかめのレーズンぐらいになったら干しあがり。ドライチェリーの保存は、冷蔵庫だとどれぐらいもつのかわかりませんが、私は冷凍保存にしています。


2014.07.22 sour cherries in syrup

こちらはシロップ煮。できた端からどんどん消費されてるので、元はあと2瓶くらいありました。
ギリシャの伝統的な作り方ではチェリーと砂糖同量ぐらいで作るのですが、私はかなり砂糖を減らして作っています。
アイスクリームやギリシャヨーグルトにかけて食べるとすごく美味しいんですよ♪


2014.07.24 tools

さて、最初に触れた種抜きについて。過去記事でも何度か書いたと思いますが、ギリシャではヘアピンを使うのが一般的です(多分)。専用の種抜き器も売っていて、私も以前は2つも持ってたのですが、結局ヘアピンを使うのが私には一番楽で2つとも妹にあげてしまいました。きっと、妹も使ってない気がしますが^^;
ただ、ヘアピン方式だと利き手の親指と人差し指が黒くなってしまうので、気になる方は手袋を装着して挑んでください。

普通のチェリーの場合、Uピンや開いたゼムクリップを使うといいです。サワーチェリーより果肉がしっかりしているのでコツをつかむまではすいすいとはいかないかもしれませんが、ヘタのついてた部分からクリップを差し込んでぐるっと回すと簡単に種が取れます。


チェリーストレーナー
このタイプのを持ってましたが、


chef'n チェリーピッター CF-0338
こういうのも結構使いやすそう。


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私が子供の頃、実家では裏の山水でスイカやお茶を冷やしてたものですが、ああいうのがあるとすごく便利ですよね。最近大きなスイカをたて続けに頂いたので、ちょっとそんなことを思い出していました。

2013.08.08 watermelon

(写真だと小さく見えますが……)

スイカが来ると、なにしろ冷蔵庫のスペース確保が大変。とりあえず半分にしないと入りません〜。

暑い時によく冷えたスイカをそのまま食べるのが一番だけど、ジュースやサラダも一スイカあたり一度は作りたいもの。

2013.07.23 watermelon salad

スイカとフェタチーズはギリシャでは定番の組み合わせ。ただこの2つを一緒に食べるシンプルさもいいし、他の材料を足してサラダにしても。
今回は玉ねぎとミントを加え、レモン汁とオリーブオイルのドレッシングで和えてありますが、ミントは絶対あった方がいいです。

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焼きりんごならぬ、焼きマルメロ。
マルメロの旬である秋から冬にかけてはタベルナでもよく見られる定番デザートです。

2010.11.13 kythoni psito

生のままでも美味しく食べられるりんごとは違い、マルメロは硬く酸味も強いので砂糖多めでじっくりと焼き上げます。

砂糖の量は、レシピでは若干控えめにしています。あまり甘いのが苦手なら大さじ3くらいまで減らせますが、たっぷり加えた方がマルメロの色は綺麗に仕上がりますよ。トロトロのシロップ又はジェリー状(溶け出すペクチンの量によって)になった焼き汁は、余ったらヨーグルトにかけたり紅茶やハーブティーに入れたりして使うことができます。

まったりとした食感に焼き上がったマルメロはシンプルながら美味しいもの。このデザートが大好きな娘のお気に入りの食べ方は、さらにシナモンパウダーをたっぷりふりかけて。
そのまま食べる他、ギリシャヨーグルトと一緒に食べたりプレーンなケーキとアイスクリームを添えたりするのが好きです。


2010.11.13 hirino me lahano toursi

そして、ついでに載せてしまうもう一品は豚肉とザワークラウトの煮込み。
ギリシャでも北の方では主に丸ごとキャベツでザワークラウトのような漬物がよく作られるのですが、今回のこれはお手軽に瓶詰めザワークラウトで作りました。

以前載せたレシピからトマトペーストを抜いたもので、白っぽい仕上がりです。夫は「ドイツ料理?」とか言ってましたが、まあこの手の煮込みはザワークラウトを食べる国・地域では普通にありますよね^^;


焼きマルメロのレシピは続きへどうぞ。

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