ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:肉料理

街へ出てないのであまりそれっぽい雰囲気は感じないのですが、カーニバルシーズンですね。
宗教的には復活祭前の断食期間が近づき、それに向けて肉をいっぱい食べておく肉週間のハイライトが昨日チクノペンプティ(肉を焼く煙の匂いの木曜日)でした。

2020.02.20

本来の意味では炭火焼がいいんですけど、おうちごはんなので簡単にフライパン焼きポークのメニュー。家族にはガーリックやオレガノを使った味付け、自分用はフェンネルシード風味にしました。

作り方は、塩胡椒とともに粗くつぶしたフェンネルシードをたっぷりとすり込んで焼くだけです。前にシロス島出身の方にごちそうになったバーベキューがフェンネルシード風味だったので、それを思い出して。シロス島ではフェンネルをよく使うらしく、ミートボールやソーセージにもフェンネルシードを入れたりします。


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これも、一度やってみようと考えつつ10年以上経っていた料理。とあるレストランで出していたクレフティコがちょっと変わっていて、面白いなと思ったのです。

2019.01.29 kleftiko
Κλέφτικο...αλλιώς

まず、クレフティコって何?という話からですが、ギリシャ料理好きな方なら「この画像とクレフティコに何の関連が?」と思ったかもしれません。クレフティコは割とよく知られるギリシャ料理のひとつで、一般的にはラムやポークなどで作られる紙包み焼きのこと。オスマン帝国時代のギリシャで、山賊(クレフテス)が盗んできた羊や山羊を見つからないよう穴に埋めて焼いたのがはじまりと言われています。また、エクソヒコ(田舎風の、という意味)やギュルバシとも呼ばれます。

基本的な作り方は、肉と野菜、チーズなどを紙で包み、オーブンで焼き上げるというもので、紙ではなくアルミホイルや蓋付きの容器に入れて焼いたもの、フィロ生地を使ってパイ包みにしたものなどバリエーションも。これらはよく見かけるものですが、腸詰めのはテサロニキ郊外の村にあったクリマタリアというレストランでしか食べたことがなく、味まではもう覚えていないのですがとても印象に残っていました。


2019.01.29 kleftiko1b

去年の終わりごろにモツ料理をしててふと思い出し、なんとなく似た形状のを作ってみたいな〜と、腸を少し塩漬けにしておいたのです。


2019.01.29 kleftiko2

小さく切った豚肉(ある程度脂のあるもの)に塩胡椒をもみ込み、1日2日置いておいたものがメイン。にんにく、ブコボ(赤唐辛子フレーク)、発酵唐辛子、オレガノ、リーク、フェタチーズ(グラヴィエラの方がいいと思いますが)と混ぜ、塩抜きした腸に詰めました。大腸を使ったので、特別な道具などは必要なく、まんべんなく材料が行き渡るように手で詰めていくだけ。きつくならないよう詰め、形をととのえ両端を縛ります。破裂しないよう穴を数箇所あけて、オーブンへ。


2019.01.29 kleftiko3

思ってたんですが、このクレフティコは隠れてないですよね。めっちゃ匂いしてるし。ガストラとか蓋つきの容器で焼けばいいのか。ちなみにそのレストラン経営者のお父さんの作り方では、毛がついたままの皮(だったかな?)に詰め、オリジナルのクレフティコ風に穴に埋めて焼いてたのだそうです。


2019.01.29 kleftiko4

家族の食事を作ったりしてたら、ちょっと焼きすぎました(笑)暗くなってきて焦ったので焼き上がりすぐの写真も撮り忘れたんですが、いい具合に焼き縮み、脂もずいぶん出てて昔食べたのを思い出させる形状になっていました。


2019.01.29 kleftiko5

やっぱり家族は腸にちょっとひいてしまったので、この味を分かち合う人はいなかったのですが、おいしかったですよ。ハーブやスパイス、チーズの深い味わい、そしてどっしりとヘビー。イースターの料理の一品としてもよさそうです。


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ブログにはあまり載せませんが、ガッツリ系の肉料理って好きなんです。肉と野菜いっぱいのメニューって元気出ますよね。

2018.09.07 ribs
"Greek" BBQ ribs

バカンスの後、疲れもあって適当なパスタとかで済ませてたら余計にしんどくなってきたので(あたりまえですが)、大好きなスペアリブとサラダを作りました。一見普通のバーベキューリブですが、ギリシャ料理によく使う食材だけで味付けしてるので、ギリシャ風?バーベキューリブです。


2018.09.07 ribs1

ちゃんとしたレシピを書こうと思いつつも、計量して作ってないので簡単な説明だけ……。

スペアリブは、オールスパイスやシナモンを含む適当なミックススパイスソルトを揉み込んで一晩くらい寝かせておきます。
本当はじっくり時間をかけて焼きたいのだけど、うちはバーベキューないしオーブンも暑くて長時間つけたくないので、今回は手抜きして圧力鍋でやっちゃいます。圧力鍋にスペアリブを入れ、ソースの材料と水を少し投入。ソースはペティメジ(ぶどうの汁を煮詰めたシロップ)、ギリシャのバルサミコビネガー、トマトペースト、ラキを適当に混ぜたものです。


2018.09.07 ribs2

圧力鍋で煮たスペアリブは汁気を切って取り出し、煮汁(ソース)は煮詰めます。この時、上に浮いた余分な脂はすくって捨てます。


2018.09.07 ribs3

ソースを塗りながら、グリルかオーブンで少し焦げ目がつくまで焼いてできあがり。

サラダはホリアティキ・サラタ(田舎風サラダ、ギリシャ風サラダ)にスベリヒユを加えたバリエーション。おいしくて栄養もたっぷりです。


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自家製オリーブ、たっぷりあるので料理にも使っています。
今回は、お肉と合わせた食べごたえのあるおつまみを2種類。パンやサラダを添えるとしっかりとした食事になるので、もちろん飲まない方も楽しめるものです。

2017.11.16 tigania me elies

上の画像は、ポークのティガニァのバリエーション。ティガニァとは一般的に豚肉で作られる料理で、作り方や副材料はさまざまなのですが、食べやすい大きさに切った肉をティガニ(フライパン)でシンプルに炒めたものです。

今回のこれは、オリーブも主役級にたっぷりと加えてみました。クレタ島の火酒ラキと、オリーブを漬ける時によく加えるかんきつであるダイダイを合わせ、なんとなくクレタ島イメージ&シャープな味わいのティガニァになりました。

オリーブとダイダイ入りポークティガニァ

1)豚肉は食べやすい大きさに切り、塩、胡椒、おろしニンニクで下味をつける。オリーブは好みで種を抜いておく。ダイダイは汁を絞って、皮のすりおろし適量と合わせておく。

2)フライパンを中火で熱し、オリーブオイル加え豚肉を焼く。肉が焼けてきたら、必要ならオイルを少し足してオリーブも加え軽く炒める。

3)火を強め、ラキをジャッと加える(白ワイン、グラッパ、ウォッカなどでもOK)。アルコールが飛んだらダイダイの汁と皮も加えフライパンをゆすって手早く絡める。この時、必要なら塩胡椒で味をととのえる。

4)器に盛り、セイボリーかオレガノを散らす。

グリーンオリーブの新漬けで作りましたが、ブラックオリーブでも。オリーブの塩気が強い場合は水に浸けてある程度塩抜きしてから使います。


2017.11.09 chicken with olives & feta

もう1品は、チキンとオリーブ、トマトソース、フェタチーズの組み合わせ。大好きすぎるギリシャ料理のひとつです。

この料理は大きくカットした骨付き肉を使ってオーブンで作ったりもするのですが、やはりお手軽にフライパンで。フライパンだとスピーディーにできるのもいいですよね。

作り方は、こちらのチキンのサガナキのレシピと大体同じです。ぜひフレッシュトマトで作って下さいね。今回はもも肉を自分で捌いて作ったので濃厚な味わいでしたが(ギリシャではフィレだと皮も取り除いてあるので、皮付きが欲しい時は骨付きのを買ってきて捌きます)、胸肉で作ったのもあっさりとしておいしいです。


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長かった夏休みが終わり、いよいよ来週から子供たちの学校が始まります。

2017.09.06 hirino me kounoupidi avgolemono
Χοιρινό με κουνουπίδι κοκκινιστό αυγολέμονο

あんなに暑い暑いと言っていた夏もバカンスとともに終わったようで、ふと気がついたら、秋を感じさせる朝晩の肌寒さ。ちょっと久しぶりに訪れた9月のはじめの市場は、秋の実りに彩られつつありました。季節の移り変わりはいつもそうなのですが、初物に惹かれつつ、過ぎ去る季節のものも、もうちょっと味わっていたくて迷ってしまいます。

自分で買うもの以外に、近所に住む叔母さんからの差し入れもありがたく頂いています。今週は、夏野菜や果物に加え、しばらくご無沙汰していたカリフラワーも。肉と一緒に煮込んだ野菜が食べたい気分だったので、豚肉とカリフラワーのトマト煮にしました。

うちは食べ物の好みが結構バラバラなので、なかなか家族みんなが同じメニューということがありません。私と長女はアヴゴレモノ(卵とレモンのソース)の気分なのだけど、夫はアヴゴレモノを食べないし、次女は煮込んだ肉もカリフラワーも好きではないし……。結果、夫はトマト煮(仕上げに唐辛子少々)、私と長女はトマト煮をアヴゴレモノ仕立てにすることで落ち着きました。次女の分は、カリフラワーを加える前のトマト煮の肉でヒロピタキァ(ギリシャの卵パスタ)を炊くことに。これでみんなハッピーです(笑)

作り方は、過去記事にある他の似たような煮込みと同じです。肉のトマト煮を作り、プラス野菜の煮込み時間で丁度よくなる程度に肉が柔らかくなったところでカリフラワーを加えさらに煮るだけ。今回はスパイスは効かせず、塩、胡椒、ベイリーフでシンプルな味にしました。アヴゴレモノソースはこちらの記事を参考に。

【ここがポイント!】
カリフラワーは、葉っぱや茎の部分も捨ててはいけません。一緒に加えて煮ると、食感に変化も出てとってもおいしいんですよ。筋や硬い部分があれば取り除いて、適当な大きさに切ります。房の部分よりも煮込み時間がかかるので、まず葉や茎を加えて煮、柔らかくなりかけた頃に房も加えて煮ます。
この料理はズッキーニなんかで作ってもおいしいですが、その場合もヘタは捨てないで一緒に煮込んで下さい。

ちなみにアヴゴレモノソースと言うと、白〜黄色っぽいものですが、トマト味のものをアヴゴレモノで仕上げるのもなかなかおいしいです。トマト煮をアヴゴレモノで仕上げるのはペロポネソス半島で結構見かけるのですが、ケファロニア島などでも作られると聞いたような気がします。


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