ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:葡萄の葉

ハーブライスのに続き、ひき肉入りのドルマダキァも作りました。

2025.05.21 dolmadakia
植物性のものからスタートしたくていつもこの順番なのですが、ちょっと独特な「うちの味」と言えるのは肉入りの方です。
過去に載せたレシピの記事にも書いているように、夫の叔母さんが作るドルマダキァをお手本に、頑張って再現してみたもの。ぶどうの葉の味を邪魔しないぐらいのトマト味に仕上げ、フィリングには隠し味程度のチーズを加えます。

そして、一番の特徴は「とても小さく包むこと」。
小さなドルマダキァというと円錐形に包むのが特徴的なカソス島風ドルマダキァがよく知られます。フィリングにトマトを加えるという点でもうちのドルマダキァに似ているのですが、カソス島では煮汁にはトマトはなしで、バターを加えるのが一般的だそう。ちなみに近年アテネでもカソス島風ドルマダキァを出すお店が増えたので、もし見かけたらぜひお試しを。

2025.05.21 dolmadakia1
すべての工程を一度にやろうと思うと大変なので、葉を買ってきたら洗って茹でて切るところまでを当日にやり、翌日に仕上げるというのがいつものパターンです。フィリングは生の材料を混ぜあわせるだけなのですぐできるし、包むのは葉っぱをいっぱい並べてちょんちょんとフィリングをのせて巻いていく流れ作業。こうすると、結構楽に作れますよ。

2025.05.21 dolmadakia2
小さめの葉っぱなら半分に切るくらいでもいいかなぁという感じで作り始めるのだけど、調子が出てくるとさらに葉をちぎって、もっともっと小さく……とエスカレートしていきます。それでも、叔母さんが作る極小サイズほどにはなかなか包めないのですが。


2025.05.21 dolmadakia3
煮汁はトマトペーストかパッサータを水で薄めたものに、レモン汁とオリーブオイル。
ある程度重さのある落しぶた(耐熱の皿など)、さらにふたをして、全体がやわらかくなり汁気がほぼなくなるまで煮たらできあがりです。肉入りのドルマダキァは基本的に温かい状態で食べられますが、このトマト味のは冷たくてもおいしく、冷蔵庫に入れておいたのをそのまま食べるのが私や娘達は好きだったりします。


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叔母さん式のドルマダキァは小指の関節2つ分くらいのから豆粒みたいなのまで、大きさに幅があるのも味のうち。ポテトチップスをつい食べすぎてしまうのは形状や揚がり具合の不揃いさのせいでもあるよなぁといつも思ってるのだけど、叔母さんのドルマダキァにもそれに似たものを感じます。


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うちのドルマダキァのレシピ。いつもは倍量かもう少し多いぐらいの量で作っています。
タイトルを「おばあちゃんのドルマダキァ」としていますが、何年も後に夫から聞いたところ、おばあちゃんはそこまで小さく作ってなかったそう。

先週買ったぶどうの葉は全部ドルマダキァ(ドルマデス)にせず少し取っておいて、お寿司も作りました。

2025.05.18 sushi dolmadakia
ぶどうの葉寿司は毎年作るわけではないのですが、今までにさまざまなタイプを作ってきました。生の葉をそのまま使う柿の葉寿司風や朴葉寿司風、茹でた葉を使って葉ごと食べられる押し寿司など……生の葉はよほど若くて柔らかいものなら食べてもよさそうですが、ある程度の大きさに育つとやはり口に入れたときの一体感に欠けるのですよね。だからちょっともったいないなというのが気になるので、今回は茹でた葉で。小さくて特に柔らかい葉をドルマデスに使うよりも少し長めに茹でて、数日後に作る予定だったので塩とクエン酸を茹で汁に少量加えて浸けておきました。

2025.05.18 sushi dolmadakia1
今回は見た目をドルマデスのようにしてみようと思い、酢飯もギリシャの材料で統一しました。と言っても普段からお寿司を作るときはワインビネガーを使っているのですが、レモン汁とはちみつも加え、刻んだディルを混ぜ込みます。

2025.05.18 sushi dolmadakia2
魚はカタクチイワシをマリネにしたものを使ったので、酢飯の味つけは酸味を控えめに。一口か二口で食べられる大きさに巻いて、しばらく置いてなじませてできあがり。仕上げにオリーブオイルを少し垂らしてレモンの皮をおろしかけました。

2025.05.18 sushi dolmadakia1
切ってみて思ったのだけど、カタクチイワシは白いので存在感がかなり薄いです。このお寿司は燻製のニシンやサバなどでもおいしいですが、ビジュアル的には色鮮やかなサーモンがやはり映えますね。


2025.05.18 cheese saganaki wrapped in vine leaf
そして、2枚だけ残った葉っぱ。こちらはクレタ島のグラヴィエラチーズを包んで焼いて、葉っぱ巻きチーズサガナキにしました。もちろんラキのお供です。


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娘の試験期間が終わり、いち早く(ほぼ)夏休みに突入。同じタイミングで本格的な暑さがやって来ました。

2024.06.05a
あまり規模の大きくない近所の青空市場では、そろそろ終わりのぶどうの若葉を売っている屋台がひとつだけありました。


2024.06.04 vine leaves
近寄ってよく見たら柔らかそうな葉っぱだったので、まだ作ってなかったハーブライス入りドルマダキァに決定。肉なしドルマデスの一番ベーシックなタイプで缶詰も売られてますが、手作りは格別です。


2024.06.05b
夏季に一番よく食べる青菜はアマランサスですが、立派なふだんそうもまだ売られてたので一束購入。いろんなハーブとフェタチーズをあわせてホルトピタ(青菜パイ)にしました。このタイプのホルトピタも多分シーズン最後ですね。春と初夏の名残を惜しむような献立になりました。


2024.06.05c
ドルマダキァは、自分用にえび入りも少し。ハーブライスのフィリングに粗く刻んだ生のえびを混ぜ込んだだけですが、シーフードの旨味が加わったこちらもおいしかったです。


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春から夏のはじめ頃にかけては、一年の中でも旬食材を追うのに特に忙しく感じます。

2024.05.21 dolmadakia
後回しにしてたらいつの間にか見かけなくなってた……なんてこともよくあるので、あまり安くなくても早めの時期に買っておくべきですね。
ぶどうの若葉の時期もそろそろ終わりに近づいてきて、ちょっと育ちすぎの葉しか近所では売ってなかったのですが、昨日は作りそびれていたひき肉入りドルマダキァ(ドルマデス)をせっせと巻いていました。

肉入りのドルマダキァは、一般的にはアヴゴレモノソース(卵レモンソース)で仕上げる場合の方が多いのですが、うちの伝統的レシピと呼べるものは、ほんのりトマト味でソースなし。見た目は素っ気ないけど、これがとてもおいしいのです。

レシピは以前載せたので、記事最後のリンクをご覧ください。


2024.05.21 dolmadakia1
面倒でなければ、ぜひ小さめに巻いてみてくださいね。生のひき肉を使ったフィリングはまとまりがいいので、ベジ版より巻きやすいです。
大きさは揃えなくて大丈夫。むしろサイズがある程度まちまちの方が楽しいんです。お手本となった叔母さんのは全体的にかなり小さく、一番大きいのでも指の関節2つ分もないくらいでした。


2024.05.21 dolmadakia2
いつも控えめなぽちっと盛りで写真を撮っているので、今回は豪快に大きなお皿に全部のせてみました。写真だとサイズ感が伝わりにくいけど、お皿の大きさは30cm×55cmぐらいです。

ハーブライス入りのは冷菜なのに対し、肉入りは普通温かい状態で食べますが、残ったのを冷蔵庫に入れておいたそのままでもおいしくて、ちょこちょこつまんでしまいます。


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ぶどうの若葉の季節ですね。復活祭前に、ベジヴァージョンのドルマダキァ(ドルマデス)を2種類作っていました。

2024.05.02 dolmadakia
手前が普通にオリーブオイルをたっぷり入れたもので、奥はオイル抜きで代わりにタヒニ(ごまペースト)を使ったもの。これは以前レシピを載せてますが、ちょっと分量など見直してみたくなったので。


2024.05.02 dolmadakia3
フィリングはこんな感じで、右のオイルなしはただ混ぜただけ、左は玉ねぎとズッキーニを炒め、トマトと米も加え軽く炒め煮にしています。ハーブは今回どちらもパセリとミントを使用。ズッキーニ入りの方は野菜の甘さを引き立てたくてカランツも入れました。


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ぶどうの葉っぱは爽やかないい香りがするのだけど、品種によるのか、この時のは甘さの際立った香りでした。葉の裏側が内側に来るよう上にして並べ、フィリングをのせてどんどん巻いていきます。


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オイルありの方は煮汁にもすりおろしトマトを加え、レモンはほんの少し。野菜とカランツのやさしい甘さを生かす味付けにしてみました。


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オイルなしタヒニ入りで作った方は水とレモン汁だけ加えて煮たので、少し乾いた感じの仕上がりなのは否めません。煮汁にもタヒニを入れてしまうと見た目が悪くなるのを心配したのだけど、その後タヒニソース仕立てのも作ったので、また近いうちに載せます。


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切るより割った方が具材がわかりやすいかなと思ったのだけど、撮影に失敗しています……手前がレンズ豆とタヒニ、奥がオイルありの。


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レンズ豆とタヒニのドルマダキァはドデカニサ諸島で好まれる揚げ玉ねぎのトッピングをのせてみればよかった!と後になって気付き、これもオイルなしで作れるなと思いついたので試してみました。そのままでもおいしいドルマダキァですが、香ばしい玉ねぎの味と食感が加わったこちらも捨てがたい。

揚げ玉ねぎのトッピングはシミ島で「クセロティガニシ」と呼ばれ、パン粉で作られる場合もあります。油を使わない方法は私が思い付きで作ってみただけなので現地のレシピではないのですが、タヒニの風味も加わりおいしいです。

ノンオイルクセロティガニシの作り方:玉ねぎを短い薄切りにし、全体にまぶさる程度の量のタヒニを加え和えます。焦がしすぎないよう時々かき混ぜながらオーブンで焼き、サクッと香ばしくなったらできあがり。エアフライヤーをお持ちの方は、そちらの方がうまくサクサク食感に仕上がりそうです。


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※レシピは以前書いたままのものです


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