ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:郷土料理

断食期間もそろそろ大詰めだしニスティシマ(ギリシャの精進料理的なもの)でいいや......と、豆料理多めにしてたらクレームが発生しまして。

2025.04.10 pastitsada
主に復活祭用にと先日買って小分けしておいたラムの、すね肉の部分を使って昨日はパスティツァーダにしました。

パスティツァーダは通常牛肉や鶏肉(特に雄鶏で作るのがおいしい)で作られるケルキラ島の郷土料理で、スパイシーなトマトベースのソースで肉をじっくり煮込んだもの。家族みんなで集まってゆっくり楽しむ日曜の食卓によく登場する料理です。

全国的に見かけるコキニスト(レッドソース煮)の肉料理のバリエーションですが、ケルキラ島のパスティツァーダはより多くのスパイスを使うのが大きな特徴。家庭によってこだわりのスパイスブレンドがあったり、スパイスミックスが市販されていたりもします。


2025.04.10 pastitsada1
じっくり煮込んでホロッとやわらかくなった肉と濃厚なソースは、パスタにたっぷり絡めて味わうのが定番。ブカティーニやチューブ型のショートパスタ、もしくは太いスパゲッティが合います。

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比較的短時間で簡単に作れる、手羽元を使ったメゼヴァージョンのレシピを「おうちでギリシャ居酒屋」に掲載しています。
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本では肉だけの盛りつけですが、もちろんパスタと一緒に食べたり、ポテトやパン、ライスと食べてもおいしいです。


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カロミナ!(月初めの挨拶)
断食期間のうちにベジ料理をもっと載せたかったのだけど、あっという間にイースターになりそう。今年は西方教会と東方教会ともに4月20日です。

2025.03.18 fasolia me lahano toursi
今日ご紹介する料理は自分でキャベツを漬けようと思うと少し日数がかかってしまうのですが、素朴ながらもおいしい豆の煮込みです。

スラブ系の食文化に近いものも多い北ギリシャではキャベツの漬物を使った料理があると以前書きましたが、これもそのひとつ。普通にキャベツと豆を煮込んだだけでもおいしいけど、発酵により醸し出される酸味と複雑な風味が、フレッシュなキャベツをそのまま使うのとはひと味違った料理に変身させてくれます。

作り方はいろいろあり、トマト味、トマトなしでパプリカだけの味つけ、米も加えたラハノリゾ(キャベツごはん)のバリエーションのようなタイプ、豆スープの残りに発酵キャベツを加えて展開料理として作るパターンなど。それぞれのおいしさがあってどれも捨てがたいです。


2025.03.18 fasolia me lahano toursi1
レシピは一番シンプルなパプリカ味で書いてみたので、興味のある方はお試しください。


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クリスマス辺りにサルマデス(ロールキャベツ)を作ろうと思って漬けてあったキャベツ、タイミングを逃し続けてたらちょっと忘れそうになってました。

2025.02.12 sarmades
ギリシャの普通のロールキャベツが好きではなく、特に卵レモンソースで仕上げたものは絶対に手をつけない夫。発酵キャベツ(キャベツのお漬物)で作る北ギリシャ風のや焼きロールキャベツなら結構喜んで食べるので、我が家で登場するのはこのタイプが多いです。
ちなみにギリシャ語でロールキャベツは全国的にはラハノドルマデスですが、北ギリシャではサルマデスと呼ばれることが多いです。


2025.02.12 sarmades1
中身は米と、肉入りの場合は生のひき肉だねで作る場合もあるけど、うちは豚ひき肉または細かく刻んだ豚肉を炒めて入れています。玉ねぎのみじん切りもたっぷり加えて炒め、米とミントとパセリを加え、パプリカ、こしょう、塩で味つけしたシンプルなフィリング。キャベツに塩気があるので、フィリングに加える塩はかなり控えめにします(塩気強めのお漬物だったら、塩なしでもいいぐらい)。


2025.02.12 sarmades2
少しかぶるくらいの水を加えバターを散らし、耐熱のお皿など、ある程度重さのある落し蓋をします。さらに蓋をして弱めの火加減で40分〜1時間くらいコトコト煮てできあがり。普通のキャベツに比べ、発酵キャベツの方がやわらかくなりにくい気がします。


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ドレンチェリーって子供の頃は苦手だったけど、今ではレトロな見た目にキュンとするようになりました。

2024.12.01 panierakia
Πανιεράκια

日本で言うところの「昭和を感じさせるような」レトロ菓子はギリシャでは今でも結構見かけるので、自分の誕生日のケーキやたまのご褒美はそういうのを選びがちです。

今回ご紹介するお菓子は、シミ島のパニェラキァ(パネラキァ、“小さな籠”という意味)。夫の家族のルーツのひとつであるシミ島には郷土菓子が結構いろいろあって、これもそう。秋に作ったジャムの使いみちは何がいいだろうと考えていて思い出しました。くるみのフィリングをジャムを入れて焼いた素朴なタルトです。

2024.12.01 panierakia2
このお菓子は12月のはじめに作ってたのですが、行事やら仕事やらで記事を書きそびれていたら何のジャムだったか忘れてしまいました。やっぱり作ったら早めに記録しないといけませんね。そうそう、季節はずれのぶどうを買ったら美味しくなくてとりあえず適当なジャムにしたのだけど、それに後日やる気とタイミングがあわさった時にマルメロも加え仕上げたのでした。

土台になる生地は、以前載せたパスタ・フローラ(ギリシャでポピュラーなジャムタルト)と同じにしました。ハレのお菓子としてはもっとリッチな配合でもいいのだけど、あまり材料費をかけない気軽さも欲しいので、バターの割合があまり多くないのが自分的には程よいのです。

フィリングのジャムは何でもよくて、マンゴーとかエキゾチックフルーツみたいなのはちょっと違うかな……と思いますが、お好みのものを使って結構です。卵の個数など考慮して作りやすい量でやったら日本の一般的なレシピ分量よりは沢山になってしまったのですが、なかなか美味しいお菓子なのでぜひ作ってみてください。


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冬の間に一度は食べたいカストリアの発酵キャベツパイ。

2025.01.09
ナクソス島のふだんそうパイケファロニア島の干し鱈パイと同じく、このキャベツパイも家族用というより自分が食べたくて作るもののひとつです。


2025.01.09a
クリスマスに余裕があれば発酵キャベツでロールキャベツを作りたいと思って12月はじめに仕込んであったのだけど、バタバタしてたら結局クリスマスにも年末年始にも作りそびれたので、刻んで漬けてた方のキャベツでまずはパイに。本来は丸ごとキャベツで仕込むものだけど、置き場がない時など(と言っても実際そこまで省スペースにはならないかも?)切って漬けたりもしてます。


2025.01.09b
レシピは最後にまとめてリンクを貼っておきますが、発酵キャベツはいつも作ってるのを計量してもうちょっと調整しようと思いつつ昔書いたままです。


2025.01.09c
オーブンついでにクルリも随分久しぶりに焼きました。
次女が大好きなのだけど、どうもやる気が出ずここ数か月はお店で買ってばかり。でも最近ではベーカリーだと80セントぐらいするし、頻繁に買うと塵も積もれば……で結構な出費になるんですよね。
家で作ると食べすぎてしまうのが難点ですが、今年は面倒がらずに暑い時期以外はベーキングも頑張ろうかなと思います。

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