ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:郷土料理

粗挽きの豚肉でオレンジ風味のソーセージミートを作ってあったので、久しぶりに白いんげんのオーブン焼き。パスタが手前で目立ってますが、これは後ほど。

2022.12.15a
煮込みとして以前ご紹介したのと作り方はほぼ同じなので、作ってみたい方はこちらのレシピを参照してください。




今回少し変えた点は、白花豆じゃなく普通の白いんげんで作ったのと、丁度買ってあったみかんを足したこと。


2022.12.15b
オーブン焼きの場合、みかんのスライスがのってると嬉しい。焼いたみかんを皮ごと一緒に食べるとおいしいんですよ。上記レシピの分量に、小さめのみかん2個からスライス4切れ取ってのせ、端っこはぎゅっと握って汁を加えました。

もう一品のパスタは、チュフティ(真ん中はkhの発音)と呼ばれる料理で、ペロポネソス半島南のマニの郷土料理です。たまたま食べたい気分だったのだけど、オレンジ風味のソーセージもペロポネソス半島風だし、合わせたようになりました。

分量を計らなくていいような簡単料理なので、作り方だけ説明しておきます。

2022.12.15c


マニ風の目玉焼きのっけパスタ(チュフティ)

材料:
ブカティーニ
バターまたはバターとオリーブオイル
ドライミジスラチーズまたはリコッタ・サラータすりおろし

塩、こしょう

ブカティーニは芯が残らないよう茹でる。

パスタを茹でている間に仕上げ準備をする。フライパンにバターをたっぷり入れてふつふつ熱し、少し色づき始めたらすりおろしたチーズをバサッと加える。チーズがきつね色になるまで焦がさないよう炒め、火からおろしてこしょうをたっぷり挽き入れる。

パスタが茹であがったら水気を切って鍋に戻し、炒めたバターとチーズを加え和える。

同じフライパンを再び火にかけ、必要ならバターかオイルを適量足す。卵を割り入れふたをし、半熟より少し生っぽい目玉焼きを作る。

器にパスタを盛り、目玉焼きをのせる。仕上げにもこしょうをかけ、食べる時に好みでチーズを足す。

MEMO:卵の焼き加減はお好みですが、トロッとした黄身がパスタに絡まるよう半熟より火を通しすぎない方がいいです。

チュフティはシグリノという豚肉の保存食(系統的にはベーコンと似ている)を加えたりしたヴァージョンもあり、マニ風カルボナーラと呼ばれることも。チーズと卵のシンプルなのが基本で、バターを恐れずたっぷり加えるのがポイントです。


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にんにくとビネガーが効いたスコルダリァというソースで和えた、ちょっと風変わりなパスタ。

2022.12.13 pasta with walnut skordalia & aubergine1
スコルダリァを使ったパスタは以前ミロス島のスコルドラザナというのをご紹介しましたが、今回のこれはペロポネソス半島のラコニア辺りで食べられる料理を自分の好みに作ってみました。

動物性の材料が入らない精進料理的なもので、生神女就寝祭を前にした夏の断食期間によく食べられるそう。ビネガーを使った味がちょっと苦手な人もいるかと思いますが、私は好きな味なので、季節問わずたまに食べたくなります。

ちなみにスコルダリァとは生のにんにく、ワインビネガー、塩、オリーブオイルを味つけに使ったディップソース。水でふやかしたパン、茹でてつぶしたじゃがいも、ナッツなどをつなぎに加え、しっかりとしたペースト状に仕上げます。

パスタのソースとして使うにはパンやじゃがいもよりナッツのスコルダリァの方がよさそうなので、くるみを使いました。

パスタは、ラコニアも含めギリシャのいろんな地方で作られる素朴なマカロニのようなタイプ。イタリアのカヴァテッリと同じような作り方です。シンプルな小麦粉生地を小指の先くらいの太さのひも状にのばして短く切り、指先で台にこすりつけるようにしながら転がしてカールさせます。

このシンプルなにんにくソースパスタは具なしで作る粗食だと思いますが、今回はスコルダリァと相性のいいなすを加えてみました。小さめの角切りにして塩をふってしばらく置いたなすにオリーブオイルを絡め、少し色づくまで炒めます。
パスタを茹でて加え、くるみのスコルダリァとパスタの茹で汁を加え和えてできあがり。お好みで、トーストしたくるみを刻んでトッピングするのもおすすめです。


精進料理なので、チーズはかけずにお召し上がりくださいね。


【関連記事】

くるみのスコルダリァは、こちらを参考に。普通にスコルダリァとして作るとき(今回のパスタも)パセリはなしですが、入れてもおいしいです。


ミロス島の独特なスコルダリァと、それを使ったパスタのレシピ。スコルダリァ味のパスタにはまった方にはこちらもおすすめです。


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昨日の節約料理。ちょっと季節はずれですが、なすはまだ結構安いので助かります。

2022.11.08 melitzanes skordostoumbi with pasta1
なすをトマトと合わせた料理は地中海料理の定番ですね。ギリシャでもポピュラーでいろんなバリエーションがありますが、たまにすごく食べたくなるのがザキントス島の郷土料理「メリジャネス・スコルドストゥビ」。メリジャネスはギリシャ語でなすのことで、スコルドストゥビは生のにんにくをワインビネガーとあわせたもの。パツァスというモツスープに加える薬味としてよく知られますが、トマトソースとの相性も抜群で、にんにくとビネガーの香りがとても食欲をそそります。

なすのスコルドストゥビは以前も何度か簡単な説明を載せてる気がしますが、なすを揚げ焼きにして、スコルドストゥビ、トマトソースとあわせてそのままフライパンで煮るかオーブンで焼くだけ。じゃがいもも入れたり、チーズを加えるヴァージョンなどがあります。
うちは家族がチーズ好きなので、適当にスライスしたラドティリかグラヴィエラチーズをちょっとのせてオーブンで焼く場合が多いです。羊乳のセミハード〜ハードチーズ、もしくはマイルドなフェタチーズでも。

昨日はおやつにロールケーキを作ったので、ついでになすを焼くのもオーブンでやりました。最近の物価上昇で光熱費も上がってるので、一応節約のつもり。
うちは毎週日曜はピッツァの日だし、オーブンはそれほど気にせず使ってるのですが、薄いシートケーキを焼くのにオーブンをつけるのはもったいなくて、ついでに晩ごはんの準備を……と考えてなすが目に留まったのでした。


2022.11.08 melitzanes skordostoumbi1
「ギリシャのごはん」レシピ本CLASS101のギリシャ料理講座で紹介しているムサカのレシピもオーブンをフル活用してますが、フライパンでやるよりもオーブンの方が一度にできて面倒が少ないのです。オイルも大量に使わず済むので(控えすぎてもおいしくないから、ソースにはたっぷり目に入れますが)重すぎない仕上がりになります。


2022.11.08 melitzanes skordostoumbi2
なすを焼いたら一気に仕上げられるよう、トマトソースは先に作っておきます。

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なす、チーズ(入れる場合)と適当に重ねて焼くだけ。

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フライパンで作る場合、なすを焼いてトマトソースとお好みでチーズをのせ、ふたをして煮ます。


2022.11.08 melitzanes skordostoumbi with pasta2
ザキントス島ではこういう形では出てこないかと思いますが、長女と私の分はパスタ添えにしました。卵を入れないシンプルな生地のパスタです。以前レシピをご紹介したミロス島のスコルドラザナと似た味。
写真はないけど夫と次女には揚げ焼きのポテトを添えました。丸ごとレンジで加熱したじゃがいもを手のひらで軽く押し潰し(皮はむいてもそのままでも)、カリッとするまで両面焼いてできあがりです。


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バナナピーマンや甘唐辛子の類は年中売っているけど、夏に出回る小さめサイズのが特に好きです。

2022.09.08 spetsofai
旬のうちは安いから、たっぷり食べられるのもいいですね。素揚げに塩をぱらりとかけただけのシンプルなのが好き(ギリシャでは刻みにんにくとビネガーをかけるのが定番で、それもおいしい)。食べだすと止まらなくなります。

写真の料理は、若干小さめぐらいの甘唐辛子で作ったピリオの郷土料理「スペツォファイ」(スペジョファイ、スペチョファイ)。
レシピ本では「ソーセージとピーマンの煮込み」としてご紹介している一品ですが、ちょっと手間をかけて作りたいときは、丸ごとの甘唐辛子を揚げてから加えるとさらにおいしいですよ。



ギリシャのごはん うちで楽しむ、とっておきレシピ74 増補新装版 (旅のごはんBOOK)



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ワインのおつまみに、ミロス島風の揚げチーズパイを作りました。

2022.06.13 pitarakia
Πιταράκια

ギリシャ人はパイが大好きで、チーズパイひとつとっても全国に数え切れないほどのバリエーションがあります。ミロス島にいくつかあるローカルなパイのうち、ピタラキァと呼ばれるものは島でつくられる山羊乳のハードチーズをシンプルな小麦粉生地で包んで揚げたもの。

ミロス島のパスタを以前ご紹介しましたが、同じ生地を使ってこのパイも作れます。

フィリングはすりおろしたチーズに、粗くすりおろして水気を絞った玉ねぎ、ミントを適量混ぜただけ。ミロス島チーズの代用品としては、塩気強めでしっかり熟成された山羊乳や羊乳のチーズを。


2022.06.13 pitarakia1
薄くのばした生地を丸く切って、フィリングをのせ2つ折りにして端をフォークでしっかりとめます。オリーブオイルまたは癖のない植物油(できればオリーブオイルを少し混ぜるといいです)できつね色になるまで揚げてできあがり。火加減に注意して2度揚げするとサクッと仕上がります。


2022.06.13 pitarakia2
できあがったパイを割ってみるとチーズが少ないように見えますが、塩気や風味は十分にありつつも、くどくない味わいです。


【関連記事】



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