断食期間のはじまりにギリシャ風タコマリネを作りましたが、その時に取り分けておいたタコでもう一品。
Χταπόδι με αβρωνιές
これこれ。アヴロニェスという野草を市場で見かけたら作ろうと思ってたのです。
オヴリエスやアヴロニェスと呼ばれるこの野草は以前にも何度か紹介しましたが、ギリシャの春の味覚のひとつ。ヤマノイモ属のDioscorea communisのことで、英語ではブラックブライオニー。日本でも英語の名前で知られるようです。
全草にサポニンを多く含むため毒草として注意が必要なのですが、ギリシャ、トルコ、フランスなどいくつかの国々(の、一部地方かも?)では春に出てくる新芽を食用とします。ここアテネでは青空市場で売っていますが、見た目が野生アスパラに少し似ているのと、時には混ぜて売られていたこともあるので気をつけた方がいいかもしれません。新芽の毒性はどれぐらいのものかは知りませんが、アスパラだと生で食べちゃうこともあるので……。
タコと一緒に煮込んだこの一品は、クレタ島の郷土料理。クレタでは魚介類をさまざまな野菜とあわせて調理するようで、これもそのひとつです。
試してみる方はあまりいないような気はしますが、作り方を簡単に説明しておきます。
タコとブラックブライオニー新芽の煮込み(フタポディ・メ・アヴロニェス)
材料:
タコ
玉ねぎ
オリーブオイル
赤ワイン
ブラックブライオニーの新芽
塩、こしょう
ワインビネガー(好みで)
タコはギリシャ流によく叩いておいたものか、一度冷凍したものを使用(どちらも身をやわらかくする効果があります)。よく揉み洗いし、扱いやすい大きさに切り分けます。
玉ねぎを薄切りかみじん切りにし、たっぷりのオリーブオイルとともに鍋に入れて火にかけます。色づかせないよう弱火で炒め、やわらかくなったらタコを加えオイルを絡めるように軽く炒めます。
赤ワインを回しかけ、ふたをして弱火でタコがやわらかくなるまで煮込みます。
タコを煮ている間にブラックブライオニーの下ごしらえをします。アスパラのように硬い部分を折って除き、適当な長さに切ります。3分ほど下茹でし、水気を切ります。味を見て苦味が強いようなら少し水にさらすといいです。
タコがやわらかくなったらブラックブライオニーを加え混ぜ、塩(味を見て必要なら)、こしょうします。全体がくったりやわらかくなり、汁気が少なくなるまで煮込んでできあがり。火から下ろす少し前に、お好みでワインビネガーを適量加えて味をととのえます。
***************
この料理、たっぷりのオリーブオイルとワインでやわらかく煮込んだタコのうまみとコクは言うまでもなく、アヴロニェスのほろ苦さも絶妙なんです。
本来は海でとってきたタコと野山であつめたアヴロニェス、自家製のオリーブオイルやワインをあわせた素朴な田舎料理なのでしょうけど、こういうのがしみじみおいしいんですよね。
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全草にサポニンを多く含むため毒草として注意が必要なのですが、ギリシャ、トルコ、フランスなどいくつかの国々(の、一部地方かも?)では春に出てくる新芽を食用とします。ここアテネでは青空市場で売っていますが、見た目が野生アスパラに少し似ているのと、時には混ぜて売られていたこともあるので気をつけた方がいいかもしれません。新芽の毒性はどれぐらいのものかは知りませんが、アスパラだと生で食べちゃうこともあるので……。
タコと一緒に煮込んだこの一品は、クレタ島の郷土料理。クレタでは魚介類をさまざまな野菜とあわせて調理するようで、これもそのひとつです。
試してみる方はあまりいないような気はしますが、作り方を簡単に説明しておきます。
タコとブラックブライオニー新芽の煮込み(フタポディ・メ・アヴロニェス)
材料:
タコ
玉ねぎ
オリーブオイル
赤ワイン
ブラックブライオニーの新芽
塩、こしょう
ワインビネガー(好みで)
タコはギリシャ流によく叩いておいたものか、一度冷凍したものを使用(どちらも身をやわらかくする効果があります)。よく揉み洗いし、扱いやすい大きさに切り分けます。
玉ねぎを薄切りかみじん切りにし、たっぷりのオリーブオイルとともに鍋に入れて火にかけます。色づかせないよう弱火で炒め、やわらかくなったらタコを加えオイルを絡めるように軽く炒めます。
赤ワインを回しかけ、ふたをして弱火でタコがやわらかくなるまで煮込みます。
タコを煮ている間にブラックブライオニーの下ごしらえをします。アスパラのように硬い部分を折って除き、適当な長さに切ります。3分ほど下茹でし、水気を切ります。味を見て苦味が強いようなら少し水にさらすといいです。
タコがやわらかくなったらブラックブライオニーを加え混ぜ、塩(味を見て必要なら)、こしょうします。全体がくったりやわらかくなり、汁気が少なくなるまで煮込んでできあがり。火から下ろす少し前に、お好みでワインビネガーを適量加えて味をととのえます。
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この料理、たっぷりのオリーブオイルとワインでやわらかく煮込んだタコのうまみとコクは言うまでもなく、アヴロニェスのほろ苦さも絶妙なんです。
本来は海でとってきたタコと野山であつめたアヴロニェス、自家製のオリーブオイルやワインをあわせた素朴な田舎料理なのでしょうけど、こういうのがしみじみおいしいんですよね。
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