ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:野菜料理

ギリシャに住んで二十年以上になりますが、まだ理想のかぼちゃに出会えていません。

2021.11.04a
少し前に近所の青空市場で赤皮栗かぼちゃ(ヨーロッパではHokkaidoかぼちゃと呼ばれるみたいです)が初めて売ってたので期待して買ったんだけど、甘味もホクホク感も全くなくて完全に期待はずれ。なのに2週も連続で買ってしまいましたが。

写真は、黒目豆とカリフラワーの葉と一緒に煮込んでみたもの。
覚え書きとして、作り方を書いておきます。

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黒目豆は乾燥のまま、洗って鍋に入れ、たっぷりの水を加えて一度茹でこぼします。水を換えてやわらかくなるまで茹でたら下準備完了。

別の鍋に玉ねぎとカリフラワーの葉(筋など硬い部分があれば除く)を刻んで入れ、たっぷりのオリーブオイルを加えふたをして蒸すように炒めます。小さなピーマンがひとつあったので、これも小さく切って加えたら、ほんのり青臭い風味がいいアクセントになりました。

角切りにしたかぼちゃを加え軽く炒め、トマトペーストも少し(主張しない程度の量)加えオイルになじませるように炒め、黒目豆を加え煮込みます。
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味付けは塩こしょうでシンプルに。
黒目豆とかぼちゃの組み合わせ、なんとなく冬至によく食べる「いとこ煮」を思い出させる感じですね。


2021.11.04b
もう一品は完全に夏の料理で、クレタ島のダコス。
大麦ラスクの上にすりおろしの完熟トマトをのせて、ソフトチーズとオリーブ、ケイパー、オレガノをトッピングしてたっぷりのオリーブオイルをかけたパンサラダのようなもの。最近クレタ島のクシノミジスラ(酸っぱいソフトチーズ)が無性に食べたくて、季節はずれだけど良いトマトに出会えるのを待っていたのです。

ケイパーはナクソス島のお土産で、オリーブは去年仕込んだペットボトル漬け。今の時期オリーブは新漬けばっかり食べてましたが、よく漬かったオリーブも最高においしい!


2021.11.04c
小皿盛りヴァージョン。


2021.11.04d
黒目豆は茹でたのを取り分けておいて、別の日に食べる用にもう一品作りました。上にかかっているのはアーモンドのスコルダリァ(ガーリックソース)を皮付きアーモンドで作ったものです。見た目はかなり地味だけど、これも結構やみつきになる味ですよ。黒豆は刻んだ玉ねぎとオリーブオイルを少し加えて、軽く下味をつけてあります。


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大量に漬けたオリーブも残りわずか。長く楽しみたいところですが、お醤油ベースの調味液に漬けたものはあまり大事にしすぎてカビるといけないので使い切ってしまうことに。

2021.10.30 sushi
何にしたら満足度が高いかな〜と、ちょっと迷ってトマトの軍艦巻きにしようと思いつきました。昔はスタンダードな生魚のお寿司がダントツで好きだったんだけど、最近は地味系のお寿司やこういう変わり寿司がお気に入りです。

小さく切ったトマトと醤油漬けオリーブに、ほんの少しオリーブオイルを加え混ぜます。これとルッコラをのせただけなんですが、おいしい野菜のお寿司になりました。


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毎週青空市場でいっぱい買ってくる野菜たち。
新鮮なうちに食べるようにしてますが、手が回らなくてくたびれてくることも……そんな時でも、よほどのことがない限りはおいしく変身させて食べ切っています。

2021.07.25 psiti melitzana
ここ最近は、なすをなかなか料理してあげられずシワシワにしてしまうことが度々。冷蔵庫に入れず置いてあったのを、さっき「これはそろそろ限界!」と救済しました。

なすを使ったギリシャ料理で、よく知られるもののひとつがメリジャノサラタです(日本語だとメリザノサラタやメリザノサラダという表記になっていることが多いかも?)。文字通りメリジャナ(なす)のサラダ(サラタ)という意味で、焼きなすを潰して味つけした一品。ギリシャではディップやスプレッドのようなものもサラダと呼ぶので、これもそのひとつです。



基本のレシピはこちらですが、野菜が入ったり、ヨーグルト入り、ごまペースト入り、マヨネーズ入り(これはあまり好きじゃないですが…)などのバリエーションがあります。いずれも基本的に生のにんにくが入っていて、ビネガーもしっかり効かせてパンチのある味。
とてもおいしいですが、食べたあとのにんにくの臭いがちょっと気になったりもしますね。

そこで(前置き長かったです)、にんにくを使ってないのをご紹介しようと、ふと思い出したわけです。

2021.07.25
実は2013年に出させていただいた本の巻頭のページに写真だけ載せてたものなんですが、そういえば作り方は書いたことがなかったかも?と。グラビア的に献立写真をいくつか……というご提案で撮ったものなんですが、作り方が気になった方もきっといらっしゃいましたよね。


こちら絶版になっているので価格が高くなってしまっているのもありますが、エッセイの割合がかなり多めです。現地情報は古くなってますが、読んでいただけるとうれしいです。※リンクはアマゾンのアフィリエイトで、私にギフト券で30円くらい入ります。


レシピというほどでもない簡単料理ですが、作り方を書いておきますのでぜひ作ってみてください。↓のギリシャ語はただ単に焼きなすという意味です。

丸ごと焼きなすのサラダ(プシティ・メリジャナ)

材料:
なす
塩とお好みで挽きたての黒こしょう
お好みでフェタチーズか羊乳ハードチーズ(ケファロティリなど)
オレガノ
レモン
オリーブオイル

なすは米なすや賀茂なすなど、ちょっと大きめのがいいです。ヘタはついたまま、焼いてるときに弾けないよう包丁の先か何かでプスプスと数箇所軽く刺しておきます。普通に焼きなすを作る要領で、皮が黒くなるまでじっくり焼いてください。炭火だとおいしさ倍増なので、バーベキューの時に作るのもおすすめ。

焼けたらヘタを持って皮をむき(よく焼けた柔らかいなすは崩れ落ちるかもしれないので注意。余分な汁気は切ります)、お皿に置いてフォークで押さえて少し平たくします。

塩とお好みでこしょうを挽きかけ、チーズをのせたい方は砕いたフェタチーズかすりおろした羊乳チーズをかけます。乾燥オレガノも指先で揉んでふりかけ、レモン汁とオリーブオイルをかけてできあがり。

2021.07.25 psiti melitzana2
シンプルな料理なので、素材が大事です。塩は海の塩、レモンはボトルのではなくフレッシュなものを。オリーブオイルはギリシャのEXヴァージンオイルをおすすめします。チーズはなくても、それはそれでシンプルなおいしさですよ。


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アテネはここのところ、うんざりするような暑さが続いています。もっと暑い地方もあるのですが、ちょっと息抜きに涼しくもなる気配もないし嫌になりますね。

2021.05.28 black-eyed pea stew
あまり料理もしたくないので、適当な野菜の煮込みの登場回数が多いです。今の時期よく作るのはラタトゥイユのギリシャ版みたいな夏野菜のごった煮だったり、単品の野菜にスポットを当てた煮込み(いんげんの煮込みや、オクラの煮込みなど)。トマトを入れたものばっかり作っていますが、トマトなしのも久しぶりに食べたいな〜と思っていたら、またまた載せそびれていた写真が出てきました。

タイトルに書いた通り、黒目豆とフェンネルが食べたくて初夏に作ったものですが、相性のいいズッキーニとじゃがいもも入れています。フェンネルは根元が肥大するタイプ(フローレンスフェンネル)ではなくて、ギリシャで元々よく使われるハーブ。日本でも沖縄料理によく使われるので、割と手に入りやすいのではないかと思います。

分量は出してないですが、作り方を簡単に書いておきます。

黒目豆とフェンネルの煮込み

1)黒目豆はそのまま加えると色が悪くなるので先に煮ておきます。乾燥豆を洗って鍋に入れ、水をたっぷり加え中火にかけます。一度茹でこぼして、水を替えて再び中火に。煮立ってきたら火を弱めて、やっとやわらかくなる程度まで茹でます。

2)別の鍋に玉ねぎ薄切りを入れ、オリーブオイルをたっぷり。蓋をしてじわじわ加熱し、色づかせないように炒めます。玉ねぎがやわらかくなったら、食べやすい大きさに切ったズッキーニとじゃがいも、ざく切りにしたフェンネルをたっぷり、茹でた黒目豆を加えひたひたぐらいに水加減します。塩、こしょうを加え、すべてがくたっとやわらかくなじむまで煮込んでできあがり。

3)作りたてすぐよりも、少し冷めるまで置いてから食べると味がなじんでおいしいです。ギリシャではこういう煮込みは室温〜少し温かい程度で食べることが多いです。

MEMO:ズッキーニはヘタの部分も捨てずに加えてみてください(産毛をこすり落とすように洗い、筋を取り除きます)。ギリシャではズッキーニに花が付いた状態で売ってることもよくあるのですが、その場合は花も一緒に煮込みに加えます。


お好みでレモンを添えてどうぞ。私はそのまま食べて、途中でちょっとレモンをかけて味変するのが好きです。


今日の1枚は5月はじめに撮ったもの。すっかり後回しになってしまい、もう青豆の時期も終わりそうですね。

2021.05.05

レシピは過去に紹介したこちら。豆の甘味を生かした、やさしい味の野菜料理です。




レモン味のと両方載せてるけど、うちはトマト味で作ることが多いです。生のグリーンピースがある時は上記レシピのようにフレッシュトマトでやさしい味に仕上げるのが好み。

冷凍グリーンピースの場合じゃがいもやにんじんは入れず、代わりにざく切りにしたパセリをバサッと。これは夫の叔母さん式なんですが、パッサータかトマトペーストを使ってトマト味強めに作ってライスと一緒に食べます。

もう一品の地味な見た目のは、ガボプサラと呼ばれる北ギリシャナウサの郷土料理です。マスタードシード入りの塩水漬けにしたなすに小麦粉をまぶして揚げたおつまみで、本来は冬の間に食べられる保存食。ある時に買ったなすが食べられないほど苦くて、ふとガボプサラのことを思い出し漬けてあったのです。
ちなみに、名前の由来は細く切って揚げたなすが魚(プサリ)のように見えるから。ガボスは確かちゃんと目が見えてないとか、あまりよくない意味の言葉。なぜそんな名前なのかは知りませんが、頭を取り除いた魚のように見えるからでしょうか。
結構塩気がきいているもので、チプロ(ぶどうの蒸留酒)のおつまみによく食べられるそうです。

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