ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:魚介類

新オリーブオイルがおいしくて、秋の終わりからオリーブオイルの消費量が増えています。

2015.12.08 squid & beans1

パンもいいですが、野菜や豆と一緒に食べるのが好きで、オリーブオイルと塩を生野菜や温野菜につけたり、茹で豆にたっぷりかけています。

もうちょっと手を加えたのでは、黒目豆にほんの少しのニンニクと(塩と一緒に乳鉢で潰しますが、すりおろしても)、塩、胡椒、オレガノ、レモン汁とオリーブオイル……というシンプルサラダをよく作ります。黒目豆のサラダは玉ねぎや青ねぎを入れるのも定番ですが、あえてここはねぎ抜きで。

豆も、秋に収穫したてのおいしいのが青空市場で売っているので、かなりの頻度で食べています。大手メーカーから生産者の名前入りのちょっとこだわりっぽい豆のシリーズも出ているけど、なぜか市場で買ったやつの方が断然おいしいんですよ。ものによるかもしれませんが。
黒目豆って日本ではあまりなじみがないようですが、水で戻さなくても結構早く煮えるのでお手軽な豆のひとつ。黒い模様から色が出るので、綺麗な色に仕上げたい場合は何度か水を替える(水戻しする場合はその途中も)といいです。

豆のサラダを作る時は、汁気をしっかり切って。
上記味付けに、今回はちょっと豪華バージョンでイカトッピングにしてみました。グリルしたイカを食べやすく切ってのせるだけです。

2015.12.08 squid & beans2

レモンをたっぷり絞って、ガーッと混ぜていただきます♪


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タコ、1年以上食べてなかったかも?
家族が嫌がるものだと、自宅で調理するのはちょっと躊躇してしまうんですよね……。でも、ギリシャの夏といえば、ウゾを飲みながら食べるシーフードのメゼ!特にタコは食べておきたいもののひとつです。

2015.08.02 grilled octopus

というわけで、買ってきましたタコ1匹。
やっぱりまずはシンプルなグリルタコでしょう^^
日干ししたタコを炭火でこんがり焼いて、海を眺めながら食べるのが理想ですが、アテネのキッチンでオーブン焼きしてからバーナーで炙ったのもタコ欲を満たすには充分。タイゲトス山で採れた、香りのいいオレガノを仕上げに振って。

もう1品のファヴァは、レモンを絞ってさっぱりサラダ感覚で食べる割り豆のペースト。シーフードによく合うので、タコ料理と一緒に食べるのが好きです。


2015.07.31 octopus balls

タコの頭(胴体)部分と細めの足は叩いてフタポドケフテデスに。タコで作ったミートボールですが、ハーブがアクセントとなったギリシャ味。レモンを絞って食べるとおいしいです。

サイドディッシュはまた豆で、白いんげんのサラダ。タコと豆の組み合わせが好きなのです。豆のサラダはひよこ豆や白いんげんのを一番よく作りますが、いずれも基本形は玉ねぎの粗みじん切りとハーブ(今回はパセリとディル)を加え、塩、胡椒、ワインビネガー、オリーブオイルで味つけします。

フタポドケフテデスは生のタコで作る方法と茹でタコで作る方法があるのですが、おすすめはやっぱり生タコで作るタイプです。レシピは拙著に掲載してますので、興味のある方はご覧ください。


ギリシャごはんに誘われてアテネへ (旅のヒントBOOK)


2015.07.31 fisherman's octopus

タコ1匹で3つのメゼ、最後の1品は故Evi Voutsina女史の著書から、レフカ
ダ島の漁師風タコです。

タコはそのまま、もしくは一度さっと茹でてから使います。軽い仕上がりにしたい場合はさっと茹でるとありましたが、灰汁抜きにもなるので茹でました。ごく軽く茹でただけなので、これでもうまみは損なわれず、濃厚な仕上がりになります。
ぶつ切りにしたタコを鍋に入れ、蓋をして火にかけます。タコは水分が多いので、すぐに汁気が出てくるはずですが、もし焦げ付きそうならごく少量の水を加えます。
タコ自体の水分で煮て、汁気がほぼなくなりくっつきそうになる頃には身はとても柔らかくなってるはず。ここでオリーブオイルを回し入れて少し煮、ワインビネガーと胡椒を加え味つけします。ちなみに私は挽き胡椒でなく粒のを最初に煮る時点で入れました。

ヴチナ女史はこの料理を「蜂蜜のよう」と表現しましたが、まさにこれはタコのキャンディ。ギリシャではよく煮込んだ肉などを「ルクミ」(ターキッシュ・ディライトのギリシャ版)に例えますが、食べるときっとわかるはず。


2015.07.31 cheese balls

おまけの1品はタコじゃないのですが、ついでに載せておきます^^
シーフード嫌いな家族のために作ったティロクロケテス(チーズコロッケ)。これもかなり久しぶりでした。レシピはこちら
チーズを丸めて小麦粉をまぶして揚げた料理なのでカロリーはすごそうですが、ギリシャで人気の前菜のひとつです。


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復活祭までの断食期間で魚を食べていい日が2回あるのですが、そのうちのひとつが3月25日の生神女福音祭。この日の魚料理は特に干し鱈を使ったものが定番で、中でもバカリァロス・スコルダリァ(干し鱈フライのガーリックディップ添え)が全国的によく食べられます。

今年はその直前にスキー旅行に出かけていた私たち。干し鱈フライは作れるかな〜と思いつつも、旅立つ前に一応水に浸けておいたのでした。

2014.03.26 salt cod loukoumades
Λουκουμάδες μπακαλιάρου

結局、都合により25日は作れなかったので、翌26日になってしまったのですけど……もはや宗教的にも行事食的にも意味はないですが、食べたかったのでよしとしましょう(別に断食もしてないし^^;)。

タイトルにあるように、普通の干し鱈フライとは少し趣向を変えて「ルクマデス」にしてみました。
ギリシャ風のイーストドーナッツであるルクマデスは塩味のアレンジも美味しく、一時期おつまみによく作っていたもの。今回は小さく切った干し鱈を芯にして揚げてありますが、衣がちょっと薄付きすぎてルクマデス度は低くなってしまいました。その分、とっても軽くていくらでも食べられそう。
お店で食べると結構ヘビーな料理ですが、これも自分で作るのがおすすめです。

スコルダリァは、一番好きなパンとポテトをベースにしたものです。アーモンド(又はクルミ)も入れるとコクと旨味がアップ。
干し鱈フライのサイドディッシュには、ビーツのサラダと青唐辛子ピクルス。ビーツサラダはハーブソースで和えようかとも思ったのだけど、スコルダリァもあることだしやっぱりシンプルに。この組み合わせが好きすぎます♪


2014.03.25 salt cod stew

そうそう、自分用には25日にちゃんと干し鱈料理を作っていました。
野菜と一緒に煮込んでアレヴロレモノ(小麦粉+レモン汁)で仕上げた一品。ほくほくのジャガイモと鱈は王道の組み合わせですよね。


2014.03.23 salt cod

ちなみに戻す前の干し鱈はこんな状態。面倒くさがりな私は骨付きではなくフィレを買っているので余計にですが、ギリシャで見かける干し鱈は棒鱈のようにカチカチではなく、柔らかいです。

上の写真では買ってからビニール袋に入れたまま時間が経ってるため、たっぷりまぶされた粗塩が少し溶けてしっとりしてますけど、売ってる状態ではもうちょっと乾いた感じの見た目です。


干し鱈のルクマデスの作り方(分量なし)は、追記へどうぞ。


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個人的に、この春はヴォルヴィがブームでした。
ギリシャで食材として一般的に言うヴォルヴィ(球根)は、春の野山で花を咲かせているのを見かけるハネムスカリ(Leopoldia comosa)の球根部分。苦くてほんのりフローラルな風味のあるこの野草は、以前も何度かご紹介したように四旬節の定番でもあります。

2014.03.20 octopus  stifado with muscari bulbs
Χταπόδι στιφάδο με βολβοί

主にピクルスにされるムスカリ球根を違った料理にもしたくて、作ってみたのがこちら。タコとムスカリのスティファドです。
なんのことはない、タコのスティファドの小玉ねぎをムスカリ球根に置き換えただけですが、ムスカリの場合は最初に苦味抜きをしたり、小玉ねぎを使う場合より煮込み時間を少し短くしたりと少々手順を変えています。

ムスカリというのは古代ギリシャやローマの時代から食べられている食材だそう。このスティファドもなんだか古代っぽい……?と思い作り始めたものですが、ワインと蜂蜜を入れて煮込んだのを味見したところ、やっぱりトマトも少し入れた方が断然美味しいな〜と考え直しトマトペーストを少量入れました。
トマト味というほどには入れてないのですが、これだけで味がまとまってしまうのはさすが。トマトは偉大です!
スパイス類は、いつものベイリーフやシナモンにローズマリーもほんの少し。小玉ねぎを使ったスティファドよりは軽い感じで、これはこれでありかも?

上でも書いたように、ギリシャでムスカリ球根と言うと主にピクルス。もしくは茹でてサラダ(ビネガーとオリーブオイルなので、ピクルスとあまり変わらない)、オイルと塩でシンプルなオーブン焼きにしたりします。最近のモダンギリシャ料理ではアレンジ料理に使ったりするシェフもいるようですが、それほど活用されていない食材なのです。
イタリアのプーリア地方ではギリシャと同じくムスカリ球根(イタリア語でランパッショーニ)を食用とし、あちらの方がいろいろ面白い食べ方もされているよう。

2014.03.19 scrambled eggs with muscari

ムスカリ入りの卵料理もあるとのことで、スクランブルエッグにしてみました。
生のムスカリ球根を下処理するために切るとネバネバした液体が染み出てくるのですが、そのぬめりのようなものが(たとえばオクラの粘りとはまた違うのですが)、こうやって柔らかく調理すると感じられる気がします。
ただ、ギリシャの国産ムスカリだと粘液はそれほど出ないようなので、種類にもよるのかも?この時は確か大粒の北アフリカ産かイタリア産のを使ったところ、苦味抜きのため球根を浸していた水がトロッとするほどでした。


2014.03.18 fava with oksimeli glazed muscari

古代ギリシャイメージで作ったファヴァのムスカリのせ。古代から伝わる調味料「オクシメリ」で味つけしたのですが、これも甘くない普通のビネガー味の方がさっぱりして美味しいですね。

結局は、ピクルスと言うか先日作ったオイル漬けが一番好きだという結論に落ち着いたのですが^^;やっぱり定番には理由があるということで。


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ちょっと間があいてしまいましたが、前回の続き。ギリシャでとってもポピュラーなタコのおつまみです。

2014.01.25 grilled octopus


ギリシャの海辺で結構よく見かけるのが、洗濯物みたいにタコを干している風景。タコは完全に乾かして保存用にもされますが、ほどよく水分が抜けるまで干したものは炭火焼きにしてシンプルに食べるのが定番です。

タコの炭火焼きの作り方は大きく分けてふたつあり、ひとつは柔らかくなるまで煮たタコを焼く方法、もうひとつは干したタコをそのまま焼く方法です。とても柔らかく仕上がる前者を好む人も多いですが、私は煮てないタコを焼く方が好き。タコにせよ肉にせよ、炭火で焼く料理はある程度の歯ごたえも美味しさのうちという気がします。

海辺のウゼリ(ギリシャの居酒屋の一種)で食べるようなタコのグリルが恋しくなったのだけど、今回は炭火じゃなくオーブンのグリルで我慢。それでも少し干してから焼くと、なかなか満足のいくお味になりますよ^^


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